卵子凍結について

卵子凍結が可能な期間は?何年保存できるの?

将来の妊娠に備えて卵子を凍結しておく卵子凍結ですが、凍結卵子をお預かりできる期間は決まっています。

近年の技術進歩により、長期間保存しても凍結卵子が劣化することはほとんどないと言われています。保存期間が決まっている理由は、凍結卵子を使って妊娠した場合の母体への負担を考慮してのことです。

自然妊娠の場合でも凍結卵子を使った体外受精の場合でも妊娠後に母体へかかる負担は同様です。そのため、母体が妊娠を維持継続できる年齢が卵子凍結の期間の目安となっています。妊娠出産年齢を考慮すると45歳までの凍結卵子の使用が勧められています。

凍結卵子の保存期間は数年間にもおよぶため、途中で災害などが起こるリスクを心配される方もいらっしゃるかと思います。

今回は卵子凍結が可能な期間、保存にかかる費用、起こり得るリスクや対策について詳しく解説していきます。

凍結卵子の保存期間は「1年更新」


凍結卵子の保存は、1年毎に更新を行っているクリニックが多いです。Grace Bankでは、これまでクリニック内で小型のタンクに保管されてきた凍結卵子を、液体窒素の自動供給システムと24時間の温度センサーによるモニタリングと監視システムを備えた大型タンクに一括保管することにより、最新鋭の保管体制とコストの削減を実現しました。

保管にかかるコストは、初期費用が10万円(税込11万円)、毎年発生する保管費用が3万円(税込33,000円、15個まで)となります。また、初期費用なしの月払いプラン(月額3,900円(税込4,290円))、年払いプラン(年額45,000円(税込49,500円))もご利用いただけます。保管費用を3つのプランからご選択いただけるようになっています。

https://gracebank.jp/charge/


凍結卵子の保存期間は最長「満50歳」まで

Grace Bankでは、ご本人のご意向により満50歳の誕生日まで凍結卵子を保管いただけます。ただし、実際に融解して使用する際には、母体の安全を考慮した上で専門医が実施の可否を判断しますので、50歳まで体外受精が行えることを保証するものではありません。

なお、原則として採卵をするご年齢は満40歳の誕生日までとさせていただきます。それ以上のご年齢でご希望される場合、専門医の判断の上で実施できることもあります。

医学的に卵子凍結はどれぐらいの期間可能?


技術の進歩により、卵子の質を劣化させないまま長期間の保存が可能になりました。過去には約14年間凍結保存した卵子から出産した事例もあります。


凍結卵子はどうやって保管するの?

採卵した卵子は、高濃度の凍結保護剤を利用し細胞内の水分を除去した上で、固体と液体の中間状態を保ちながら高速で凍結する急速ガラス化法により凍結します。急速ガラス化法により凍結した上で、マイナス196℃の液体窒素内に保存することにより、半永久的にそのままの状態を保つことができます。


卵子凍結の期間中に起こり得るリスク&2つの対策

卵子凍結の期間中に起こり得るリスクとして、人為的ミスによる保存失敗災害による保管施設の損壊などが挙げられます。保存期間中のリスクに備える2つの対策をご紹介いたします。

対策1.高い保管技術をもつ施設に依頼する


Grace Bankは23年間無事故の、安心の保管システムを誇るステムセル研究所と連携しています。ステムセル研究所は約90%の株式を東証一部上場企業である株式会社トリムメディカルホールディングスが保有しており、経営基盤が非常に安定しています。

また、同社の保有する生体凍結保管施設は、突然の地震や津波にも強いエリアにあり、最新鋭の凍結保管技術を備え、液体窒素の自動供給システムを採用、バックアップ電源により停電対策も万全です。最新のモニタリング機器を用いてタンク内の温度や液体窒素量を24時間365日、常に監視・記録しており、厳重なセキュリティシステムにより、万が一のとり間違えや紛失を防ぎます。これらのシステムは、国内はもちろん国際レベルの評価も受けており、AABB(アメリカ血液銀行協会)及びISO9001(品質マネジメントシステムに関する国際認証規格)を取得しているほか、国内では一般財団法人医療情報システム開発センター(MEDIS-DC)の審査を経て、保健医療福祉分野のプライバシーマークを取得しています。

ステムセル研究所の信頼性・安全性は凍結卵子保存期間中のリスクに備える対策のひとつとなります。

https://gracebank.jp/system/

対策2.万が一のリスク補償が充実した施設に依頼する


株式会社グレイスグループでは、生殖医療の臨床の現場で活躍するトップドクターの団体である一般社団法人日本IVF学会と三井住友海上火災保険株式会社が共同開発した「生殖医療(凍結保管業務)賠償責任保険制度」に加入しています。この保険では、これまでの医師賠償責任ではカバーされていなかった、高度生殖医療に特有の事象、具体的には「凍結保存している精子・卵子・卵巣・受精卵の滅失、破損、汚損、紛失または盗難」が万一起こってしまった場合の損害に対して、保険金が支払われることになります。

お預かりしているみなさまの大切な卵子に万一のことが起こらぬよう、細心の注意を払って安全なオペレーションに努めていますが、転ばぬ先の杖として、このような保険体制をとっております。

凍結期間中のリスク(天災や人為的なミス等)に対する保険制度もリスクに備える対策のひとつとなります。


まとめ

最新技術により、凍結した卵子は保存期間の長さに応じて劣化することはほぼありません。医学的には、14年間保存した凍結卵子で出産した事例もあります。しかし妊娠時の母体年齢などを考慮し、卵子凍結の保存期間は決まっています。グレイスグループの場合、契約上は1年更新最長満50歳まで凍結卵子をお預かりしております。妊娠出産年齢を考慮すると45歳までの凍結卵子の使用が勧められています。

卵子凍結をする際は、安心して長期間の保管を依頼できる施設選びが大切になります。

卵子凍結は体外受精のプロセスの一部で、かつ将来の出産確率を大きく高めることができる安全性の確立された技術です。今の卵子をタイムカプセルで未来の自分に届けられます。卵子凍結で将来の不妊への不安を解消し、あなたらしいライフプランを実現してみてはいかがでしょうか。

Grace Bankでは専門医による無料セミナーや、カウンセラーによる個別相談会(いずれもオンライン)を実施しています。専門医による解説で知識と理解を深めたうえで、カウンセラーへの個別相談で個人的な疑問や不安を解消できます。

卵子凍結についてもっと知りたい方はこちら



▼この記事の監修は…

医師紹介:岡田 有香(おかだ ゆか)
産婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、グレイス杉山クリニックSHIBUYA院長

順天堂大学医学部卒/聖路加国際病院8年勤務 現在まで産科、婦人科全ての領域に携わる。不妊治療を行う中で、不妊予防に興味を持ち、自身のInstagram(@dr.yuka_okada)でも生理痛や不妊、妊活の知識を発信している。

  • 資格:da Vinci certified First Assistant (ダビンチ認定資格取得術者) 、日本母体救命システム普及協議会J-CIMELSプロバイダー
  • 所属学会:日本産婦人科学会、日本生殖医学会、日本女性医学会、日本産科婦人科内視鏡学会、NPO法人日本内膜症啓発会議

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