卵子凍結について

AMH検査とは?~方法は?費用は?メリットは?~

AMH検査とは?検査からわかる事は?

血液中のAMH(アンチミューラリアンホルモン、別名:抗ミュラー管ホルモン)の値を調べる検査のことです。「AMH」とは、卵巣内の発育過程の卵胞から分泌されるホルモンで、AMH値から、体内にどれぐらいの数の卵子が残っているか(年齢相応の卵子数が残っているか)推測することができます。

男性の精子が、毎日作られるのと異なり、卵子の数は胎児の時から決まっていて、生まれたときには約200万個ですが、思春期には30~50万個まで減り、閉経時には1,000個まで減少します。そのため、今自分の体に、体内にどれぐらいの数の卵子が残っているか(年齢相応の卵子数が残っているか)知ることにより、不妊治療やプレコンセンプションケアの1つの参考にされる場合が多いです。

AMH検査でわかること、わからないことは?

AMH検査では、卵子の数の在庫を推測するための指標であるため、卵子の質を推測するのではありません。また、妊娠のしやすさ、閉経の時期などがわかるわけでもありません。

AMHの参考基準値は?

AMH値は、年齢ごとの中央値を参考にします。値が高すぎる・低すぎるときは、多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全などが疑われるほか、妊娠を希望する場合は早めの不妊治療が望ましいです。

「抗ミュラー管ホルモン(AMH)」参考基準値

※参考:JISART(日本生殖補助医療標準化機関)

(1)AMHの値が中央値前後(2以上~6未満)

・妊娠率は実年齢相応と考えられる範囲

(2)AMHの値が高いとき(6以上)

・多嚢胞性卵巣症候群の可能性→月経周期が不順な方は早めの治療および不妊治療がおすすめ

(3)AMHの値が低いとき(2未満)

・年齢相応の平均より、卵子数が少ない可能性(0.5未満は早期卵巣不全の可能性も)があり、病院で相談の上計画的な不妊治療がおすすめ

AMH検査のやり方は?いつ受けるべき?

少量の血液検査で行います。生理周期などに影響されないので、いつでも受けられるのが特徴です。

AMH検査の費用は?保険適用になる?

自費になるケースと、保険適用になるケースがあります。卵巣予備能を知るためのAMH検査は、自費のケースになり、5,000~8,000円が相場です。体外受精をおこなうためのAMH検査は、保険適用です。(※ただし2022年4月から、治療開始時における女性の年齢が43歳未満の不妊治療(タイミング法・人工授精・体外受精など)が保険適用となります)保険適用の場合は、3割負担となります。

参考:厚生労働省「不妊治療に関する取組」

AMH検査を受けるメリットは?

卵子は、加齢に伴って老化し、数および質が低下し、受精能力が衰えます。特に、卵子の老化が加速するのは、35歳頃からと言われます。加齢に伴って妊娠確率が下がることは、よく知られていますが、大きな原因の一つは、「卵子の老化」です。残念ながら、「卵子の老化」については、髪質や肌などのように、目に見える形や、感覚的にも感じることができません。卵子の老化をAMH検査で数値化することで、卵巣予備能(体内にある卵子の数)を知る事が出来れば、すぐに妊娠の予定がなくても、体のタイムリミットを意識し、計画的なライフプランが立てられる指標になるなどのメリットが挙げられます。また、値の数値の高さ・低さを基に、多嚢胞性症候群や早発卵巣不全など、不妊につながる病気の早期発見・治療ができることも、メリットとして挙げられます。

限りある卵子のタイムカプセル「卵子凍結保存」とは

卵子の老化については、その現実に悲観される女性も多いと思います。そのような方に、是非ご紹介したいのが、若く妊孕性の高いうちに、質の良い卵子を保存しておく「卵子凍結保存」のご紹介です。将来の不妊リスクに備えられる選択肢として大変注目を集めております。

「卵子の元となる原始卵胞は生まれた時から卵巣の中にあり、女性本人の年齢と同じように歳を重ねます。お肌や髪と同じように加齢の影響を受け、卵子が持つ妊娠能力が低下していきます。卵子が若ければ40代の体外受精による出産率は20代と大きく変わりません(米CDC、2013)。卵子凍結とは、将来の体外受精を見据えて自身の未受精卵を凍結する技術で、採卵時とほぼ変わらない出産率を維持できます。2013年には日本生殖医学会がガイドラインを正式決定し、健康な未婚女性が将来の妊娠に備えて卵子凍結を行うことを認めています(社会的適応による卵子凍結)」
初めての方へ 卵子凍結とは? | 卵子凍結保管 Grace Bank(グレイスバンク)

Grace Bankの卵子凍結保管サービスで「仕事・プライベートにプラスの影響が」~ステルラ代表 西さんの体験談~

27歳で卵子凍結をした株式会社ステルラ代表取締役の西さんの体験談を抜粋させていただきます、今後の人生プランを焦らずに計画できたとのお話が印象的ですので、ご覧ください。

「周りを見ると友達が結婚、妊娠・出産とライフステージが変わっている頃でした。私は27歳で、「このままで果たしていいのだろうか」と思ってしまったんです。

「結婚した方がいいのか、子どもを持った方がいいのか」と自分の軸がブレましたね。

その頃に、卵子凍結について知りました。不妊治療をしている友人から聞いて、調べてみて、すぐにやろうと決めました。ここで足踏みする女性もいると思いますが、私はここで迷いませんでした。

最初は「卵子凍結」という言葉すら知らず、「卵子を凍結…?」と言うレベルでした。でも調べていくと、将来的に子どもを授かる方法だということがわかりました。

卵子凍結したことによって、結婚や出産は今したいことでなかったと納得できました。したいと思ったタイミングで結婚や出産できたらいいと思えたので、焦って自分に合わない人を選ぶことはなくなったわけです。

仕事もこれをきっかけにガラッと変わりました。やりたいことが見つかって起業したので、プラスの影響を得られたと思っています」

https://gracebank.jp/experience-eggfreezing-nishishiori-myra-okadayuka/

まとめ

AMH検査についてご紹介させていただきました。是非、計画的なライフプランの指標としてご活用いただければと思います。また、将来の不妊リスクに備える卵子凍結についても、この機会にご検討いただければと思います。先ずは、お気軽にお試しいただける「卵巣年齢チェック | LINE友だち追加 (gracebank.jp)」から始めてみてはいかがでしょう?

監修者

名倉 優子 なぐら ゆうこ

杉山産婦人科 日本産科婦人科学会専門医


杉山産婦人科 (東京都新宿区)

70年あまりの歴史を持ち、過去10000人以上の患者様と向き合ってきた生殖医療専門クリニックのトップ施設。
不妊検診センター、内視鏡手術、体外受精など生殖医療に特化。
新宿駅至近の好立地で、19時まで診療しており、仕事と生殖医療の両立をサポート。

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