独身女性の卵子凍結って実際どうなの?痛い?どんな流れで採卵するの?ーーそんな疑問に答えてくれるお友達が周囲にいる方は、まだ少ないのではないでしょうか。本記事では、実際にグレイスバンクに卵子を預けている方の体験談をお届けします。
✔️卵子凍結のきっかけと決断理由は?
✔️卵子凍結の流れは?具体的に何するの?
✔️卵子凍結を体験した感想やアドバイス
▼Name:まりえ
▼採卵時年齢:34
▼採卵回数:1回
▼卵子凍結数:17個
不妊治療や乳がんと闘病する知人のアドバイスをきっかけに、35歳までの実施を決意。
卵子凍結を経て気持ちに余裕が生まれ、仕事もプライベートも順調に!
【卵子凍結の経緯】
「34歳は卵子凍結のチャンス」誕生日に一念発起
不妊治療を経験した先輩から「30代前半の今がチャンス」と卵子凍結を勧められたことです。
なぜチャンスかというと、その方が30代後半からの不妊治療に時間と費用をかけたからこそ、年齢が卵子の質(妊娠能力)に影響することを理解していたためです。
不妊治療の費用を聞き、衝撃を受けたのが一つ。
もちろん卵子凍結もまとまった費用がかかるものの、今の若い卵子が将来妊娠・出産の可能性を高めて、長期間の不妊治療が不要になれば、結果的に安いと思って。
身近な友人が乳がんを患い、がん治療の始まる前に卵子凍結が必要になったことにも背中を押されました。
それまで卵子凍結を「自分ごと」ととらえきれないでいましたが、このような出来事を受けて、今行動を起こすことの意味を強く感じ、34歳の誕生日に決断しました。
相談せず、自分ひとりで決断しました。現状、卵子凍結は一般的とはいえないことで心配されるかもしれない。そうするとせっかくの決意が揺らいでしまうと思ったので。
決断後は両親にも伝えて、とても好意的でした。少し安心させられたと思うと嬉しかったです!
【グレイスバンクを選んだ理由】
“一流”のクリニック網に裏打ちされたグレイスバンクを信頼
グレイスバンクをどのようにして知りましたか?
独身女性向けの卵子凍結をオープンにしている病院は少ないため、まずは自力で調べざるをえませんでした。
しかし現状情報は少なく、しいていうなら体外受精の体験談が役に立ちそうというくらい。卵子凍結を決意してから1か月間はインターネットと四六時中にらめっこでした(笑)。
苦戦しましたが、探すうちにグレイスバンクにたどり着き、これだ!と思いました。
情報の少ない現段階では自力でいくら調査するよりも、グレイスバンクの発信する情報が有益なのは明らかでした。
また、グレイスバンクの提携クリニックを調べていくと、生殖医療で著名な病院ばかり。病院選びは「その道の権威であること」を最優先したかったので、そのこともグレイスバンクを利用するきっかけになりました。
グレイスバンクのどのようなメリットを評価いただきましたか?
提携クリニックのネットワークの広さです。
たとえば将来のパートナーの都合などでもし引っ越しをしても、卵子凍結をした病院に限らず全国の提携クリニックで対応してもらえます。
そのようなシステムも魅力的でしたが、現在のキャリアと将来の妊娠の両方を応援するグレイスバンクの考え方へ共感したのが一番のポイント。いずれ子どもが欲しいけれど、当時はパートナーがおらずその点で前進できずにいたので、とても勇気づけられましたね。
【実際に体験してみて】
卵子凍結がくれた将来への安心ーーリラックスした自分になれた
卵子凍結の流れを教えてください。
卵子凍結をしようと決めてからはあっという間で、次の生理周期で実施することに。その生理周期に合わせて医師がスケジュールを組むかたちで進んでいき、自分の意志というよりは「ホルモンに動かされている」という感覚でしたね。
生理開始から採卵後の確認まで、約2週間の間に5回ほど通院しました。
私の場合は病院が会社からも自宅からも通いやすい場所にあったので、スケジュールは調整しやすかったです。
卵子凍結を決断してからAMH(※1)検査をされたそうですが、感想を教えてください。
AMH値については、医師から「10~20代の数値が出ています」と聞き一安心しました。AMHは卵子の質には関係のない数値ではありますが、若いぶんには嬉しいものです。
卵子凍結の検討前は「AMH値って何?」という状態でしたが、いざ経験してみるともっと早く知っていても良かったと思いました。
だからこそ、より多くの女性が卵子の状態を把握するために、AMHを気軽に測定できるようになったらいいなと思います。例えるなら、百貨店の化粧品売り場によくある肌年齢測定ぐらいのハードルで。
結果、いくつ卵子凍結しましたか?
採卵できたのは23個(卵子凍結数は17個)と多く、医師も驚くくらい効果が現れました。
また、診察で卵巣のエコー画像を見せてもらえるのですが、その時は不思議な気持ちでした。長い間生理と付き合ってきたけれど、「自分もちゃんと卵子を出していたんだな」としみじみ思いました。
卵子凍結の過程で自己注射があります。多くの方が気になるポイントですが、痛みなどはいかがでしたか?
私はかなりの痛がりなので、自己注射をする前はとても怖かったです。でも、やってみると「ちゃんと注射できているのか?」と疑ったくらい痛みがなくて安心しました。蚊に刺される時に何も感じないのと同じイメージですね。
卵子凍結を体験したことによって、どのようなメリットがありましたか?
さまざまな面でメリットを実感しています。例えば体調面。
私はもともとPMS(月経前症候群※2)によって気分が落ち込みやすいのですが、卵子凍結以前は「将来子どもが欲しいのに前進できていない」とネガティブな状態になってしまい、その時期は何をするにもつらかったのです。
でも卵子凍結によって若い卵子を保管できると、将来への心配が以前の20%くらいにまで激減。精神的な落ち込みが改善して仕事中も元気でいられるだけでなく、対人関係、特に恋愛面でゆったりとした気持ちで相手に向き合えるようになりました。
※1 AMHとは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンであり、血中のAMH値は卵巣内にどれぐらい卵子の数が残っているかを反映すると考えられています。詳細はこちら
※2 PMS(月経前症候群)とは、月経前に現れる身体的、精神的症状。
出典:公益社団法人 日本産婦人科学会 https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=13#
卵子凍結を検討中の方へ
私の場合は「今の私が一番若い!」と思って卵子凍結を決めました。
将来妊娠・出産できる確率を上げるための、今できるアクションに投資ができてとても満足しています。
私は勢いもあって卵子凍結までノンストップで進めましたが、今検討されている方は、AMH値を測定してみるだけでも良い検討材料になると思います。ぜひ、自分の体を知るチャンスととらえて飛び込んでみてはいかがでしょうか。
卵子凍結は費用もかかりますが、だからこそ勢いも大切だと思います!
私も将来、凍結した卵子を活用するのが楽しみです。
※当記事は個人による記録と感想を元にした体験談です。実際の診療内容、体感等は医療機関および個人によって差があります