婦人科などで受ける検査の中に、AMH検査という項目があるけれど、AMHとは何なのか、またこのAMHが低いとどうなるのか、もし低かったらどうしたらよいのかなど、見知らぬ検査に様々な疑問を抱いている方もいると思います。そんな疑問を抱いている方に、ここではAMH検査について解説していきます。
目次
AMH検査とは?
AMH(アンチミュラー管ホルモン)とは、卵巣の中の発育過程にある前胞状卵胞から出されるホルモンのことをいいます。卵子の個数は胎児の段階で最大で、生理の度に徐々に減っていきます。血液中のAMH濃度を測定することで、卵子の在庫数を予測することができます。このAMHは血液検査で調べることができます。
AMH検査詳細はこちらもご参照ください。
AMH検査がまだの方は…かんたん1分!卵巣年齢チェック
クリニックでAMH検査を受ける前に、Grace BankのLINEアカウント友達追加で簡単にできる、卵巣年齢チェックもおすすめです。
かんたん1分!卵巣年齢チェックはこちら
AMH検査がまだの方は…Grace Bankの提携クリニックでAMH検査を
卵子凍結で選ばれているGrace Bankは、全国にある提携クリニックでAMH検査を受けることができます。
グレイスバンクの全提携クリニック一覧はこちら
AMHが低いとは?
AMHが低いというのは、卵子の在庫数が少ないということを意味します。つまり、AMHが低い人はそうでない人より閉経が早い可能性や、妊娠のタイムリミットが迫っているなどの可能性があります。
20代や30代でAMHが低い原因は?
AMHは年齢に比例して低くなります。しかし、若くてもAMHが低いケースがあり、原因は不明とされています。
低いAMHを改善する方法はある?
AMHを改善する有効な治療法は確立されていません。タンパク質・ビタミンなどの栄養不足改善が、AMH値改善につながるという説もあります。
AMHが低いと自然妊娠できないの?人工授精や体外受精にするべき?
AMHの低さ=不妊ではないといわれており、自然妊娠もできるとされています。卵子の在庫数は少なくても、卵子の質がよければ妊娠は可能です。
卵子の質は年齢に関係します。AMHが低くても、一般的に20代の卵子は、40代の卵子より若く質がよいとされています。卵子の質が良いというのは、自然妊娠の確率が高いということです。
なので妊娠を希望するなら、年齢などのタイムリミットを考えて、早めに自然妊娠を計画し、うまくいかない場合は人工授精や体外受精に早めに切り替えるといった対策もおすすめです。
AMHが低いと子どもにダウン症があらわれる確率が高くなる?
AMHが低い=卵子の在庫数が少ない可能性があるという目安で、卵子の質は実年齢に左右されます。以下の表に示されているように、子どもにダウン症などの障害があらわれる確率は、母体の加齢に伴って、卵子の質が低下することで高くなります。
出生千対 | ダウン症 | 染色体異常 |
20歳 | 0.6 | 1.9 |
25歳 | 0.8 | 2.1 |
30歳 | 1.1 | 2.6 |
35歳 | 2.6 | 5.2 |
40歳 | 9.4 | 15.2 |
45歳 | 33.3 | 47.6 |
48歳 | 71.4 | 100.0 |
出典:「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」2013|厚生労働省より
そのため、AMHが低い=子どもにダウン症などの障害があらわれる確率が高いというわけではありません。AMHが低くても、20代30代で母体年齢が若ければ、染色体異常などの病気の確立は低いのです。
AMHが低いと採卵数に影響する?
AMHの値が現在の年齢の中央値前後であれば、採卵個数は実年齢相応と考えられる範囲です。AMHの値が低いとき(実年齢の中央値を下回る)は、年齢相応の平均より、卵巣に残っている卵子の数が少ない可能性(0.5未満は早期卵巣不全の可能性も)があります。
上記のグラフからもわかるように、AMHが低い場合とそうでない場合と比較して、排卵誘発剤で複数の卵子を育てるように促しても、採れる卵子の数が少ないことがわかっています。卵子の在庫数を意識して、早めの自然妊娠を計画したり、人工授精や体外受精を検討するなど、妊娠計画を見直すことも大切になってきます。そこで、若い卵子を保存できる、卵子凍結で将来に備える対策がおすすめです。
AMHの低さが気になったら、卵子凍結で将来の妊娠に備えよう
AMH検査をきっかけに、将来の妊娠を意識した場合におすすめなのが卵子凍結です。今後の人生の中で、今がいちばん若い卵子です。若い卵子を凍結保存することで、妊娠できる可能性を高めることができます。30代半ば〜後半にかけて、卵子の数・卵子が妊娠する力ともに、大幅に減少するとされています。
卵子凍結保存は採卵した卵子を、高速で凍結する急速ガラス化法により凍結し、マイナス196℃の液体窒素内に保存します。それにより、半永久的にそのままの状態を保つことができるのです。若い卵子を凍結保存することで、妊娠できる可能性を高めることができます。
卵子凍結保管サービスを行うGrace Bankは、国内最大級バンクであり、過去25年以上に亘って無事故を誇る安心の保管システムを運用するステムセル研究所と提携し、大型タンクの万全な環境であなたの大切な卵子を保管できます。大型タンクで一括保管をすることにより、最高水準の保管体制と保管コストの削減を実現し、利用しやすくわかりやすい料金体系となっています。また、Grace Bankでは国内最高峰の厳選された不妊治療クリニックを全国に組織化しているので、転勤や引っ越しの際でも凍結卵子をどの提携クリニックでもご利用いただけます。さらに、Grace Bankの提携クリニックでは、卵子凍結をまだ迷われている方に対して、AMH検査だけの受診も可能となっています。
いつか子供をもちたいと願う方へ、インスタグラムでためになる情報も発信中です。→https://www.instagram.com/gracebank_official/
【体験談】となりの卵子凍結~33歳、AMH検査から2週間の決断~
こちらはAMH検査の値が、自身の年齢の平均値より低いことを受け、卵子凍結を決意した体験談です。ぜひ、参考にしてみてください。
まとめ
AMHが低いのは、卵子の在庫数が年齢平均に比べて少なく、妊娠のタイムリミットが迫っている可能性があるということを意味します。AMH検査は、妊娠計画をみなおすきっかけであり、将来の不妊予防として、とても有益な検査です。まずはAMH検査を受け、卵巣に残っている残卵子数を把握しましょう。
Grace Bankの提携クリニックでもAMH検査を実施しています。もちろんAMH検査だけでもOKなのでお気軽にお問い合わせください。
グレイスバンクの全提携クリニック一覧はこちら
かんたん1分!卵巣年齢チェックはこちら
AMH検査の低さが気になったら、将来の妊娠に備える卵子凍結も検討してみてはいかがでしょう。
名倉 優子 なぐら ゆうこ
日本産科婦人科学会専門医
グレイス杉山クリニックSHIBUYA (東京都渋谷区)
杉山産婦人科の医師・培養士による技術を用いた質の高い診療を提供。
将来の妊娠に備えたプレコンセプションケアと卵子凍結にフォーカスした診療。
スタッフは全員女性。明瞭な料金設定も人気!