卵子凍結について

採卵するときの疑問を解消!卵子凍結のスケジュール・痛み・採卵後の生理などを徹底解説

卵子凍結とは、将来体外受精することを見据えて、未受精の卵子を凍結保存することです。若いときに卵子を残しておくことが、将来の妊娠の可能性を拡げる選択肢の一つとなります。

まず、不妊治療クリニックでさまざまな検査を行ったのち、年齢や卵巣機能、体の負担や希望を考慮して、排卵誘発を行い採卵します。その後、耐凍剤濃度の高い溶液に卵子をひたし、マイナス196℃の超低温で凍結し、液体窒素タンクの中で保管します。さらに、不妊治療で使用する場合には、保管場所からクリニックまで移送し、使用することになります。

今回は卵子凍結の採卵時のスケジュールや痛みなどについて解説していきます。

卵子凍結で採卵するときのスケジュールは?

卵子凍結の採卵のスケジュールは、下記の5つのプロセスに分かれます。

  1. 卵子凍結の説明会への参加
  2. 初診での問診や検査
  3. 月経開始後、採卵に向けて注射を開始
  4. 採卵日を決定
  5. 採卵し、卵子を凍結保存

卵子凍結には2週間程度の時間がかかります。採卵までの検査のために1回は事前に来院していただく必要があります。排卵誘発から採卵までにかかる期間は卵胞の育ち方などによって異なるため人それぞれですが、早い方ですと10日程度、遅い方で14日程度です。1回の採卵に必要な通院回数は約3~4回です。採卵の日は半休取得もしくは全休をお勧めしております。

回数所要時間時期・内容
初回約1時間月経の3日目以内にご来院いただき、採血と超音波で卵巣の状態を確認し、卵胞の刺激方法の選択を決定します。 
2回目約1時間月経7~9日目頃です。採血と超音波で卵胞の発育具合を確認して薬剤の量を調整します。 
3回目約1時間月経10~12日目頃です。採血と超音波で卵胞の発育具合を確認して採卵日を決定します。
4回目午前中いっぱい月経12日目頃に採卵日となります。

実際に凍結卵子保管サービスのグレイスバンクを使って卵子凍結をされた方のスケジュールをご紹介します。

プロフィール

  • お名前:Aさん(都内在住)
  • 採卵時の年齢:34歳
  • 職業:会社員(職種:IT系企業の会社員、フルタイム・フレックス制度あり)

Aさんの採卵スケジュール(期間24日間、通院回数4回)

主に半休やフレックスを使用しました。卵子凍結をすることを会社の上司にも伝えたうえで、リモートワークを利用してスキマ時間に通院しました。職場から近かったお陰で、お昼休憩中にパソコンを持って移動し、診察待ちのときに仕事をする、診察が終わればすぐに職場に戻る、ということができたので良かったです。

卵子凍結をするのはできるだけ若い時の方が良いと、30歳くらいのときに参加したセミナーで聞いていたので、34歳になることを期に卵子凍結をすることを決意しました。安い買い物ではないので私も躊躇しましたが、お金はまた頑張って稼げば返ってくる、と割り切って実施することを決意しました。実際、卵子凍結をしたことで気持ち的にも余裕が生まれ、よりやりたい仕事ができたり、結果的に収入が増えるといったことにも繋がりました。

卵子凍結したからといって誰しもが良い方向に物事が進むわけではないと思いますが、私は何よりも精神的な余裕が持てるようになったことが最大のメリットでした。

卵子凍結で採卵するときの痛みは?

採卵では、超音波画像を見ながら、卵巣に採卵専用の細い針を刺します。卵子の周りの卵胞液とともに卵子を吸引するときに痛みがある場合があります。採卵による痛みは、麻酔を使用することで緩和できます。ただし、採卵後に針を刺したことで卵巣が腫れる痛みがある可能性があります。また、卵子の数が多いと、比例して採卵後の痛みが出やすくなります。

排卵誘発剤の注射など採卵準備にも痛みが伴う?

卵子凍結で採卵するまでには、準備が必要です。そのなかで行う注射は、痛みが伴う場合があります。この注射には、血液検査による注射、排卵誘発剤の注射があります。また、注射による痛み以外にも、排卵誘発剤による頭痛や卵巣が腫れることによる下腹部痛なども起こる可能性があります。

グレイスバンクユーザーの実際の声をご紹介|卵子凍結の痛みは?

グレイスバンクユーザー71名に行ったアンケート調査では、痛みレベルを5段階(※1)で評価する設問では、レベル2と答えた方が最も多く、1~3と評価した方が約6割となりました。痛みが原因で卵子凍結を躊躇されている方も多いなか、実際は小~中程度の痛みと感じられた方が半数以上でした(痛みの感じ方は個人差があります)。

(※1)1が痛みを感じなかった、5が痛みを感じた、の5段階での選択式

アンケートの回答をまとめると、

  • 自己注射にともなう痛み
  • 採卵による痛み
  • 採卵後のお腹の腫れによる痛み

が多く寄せられていました。痛みは肉体的な苦痛にくわえて、精神的な苦痛も伴う可能性が高いです。卵子凍結では、体力面でゆとりを持ったスケジュールにすることや、リラックスして過ごすことが大切なことかもしれません。

採卵後の生理はいつ来るの?

採卵後の生理は、通常2週間程度で来ます。ただし、通常とは異なり早くなる場合もあり、個人差があります。

採卵後の性交渉はいつからできるの?

採卵後の性交渉は、特に出血などなければ5〜7日後から可能です。出血した場合など気になる症状があれば、採卵したクリニックに確認するとよいでしょう。

卵子凍結の採卵費用は保険適用される?

健康な女性が、将来に備えておこなう卵子凍結の採卵は、保険適用されません。クリニックでの採卵費用は、約20万円が目安と言われています。

※クリニックにより異なりますので、詳細は受診されるクリニックにご確認ください。

※出典元:グレイスバンク|費用について

東京都の方は助成も活用いただけます

東京都の「卵子凍結に係る費用助成」は、将来の妊娠に備える選択肢の一つとして、「卵子凍結・保存費用」及び「凍結卵子を使用し、卵子融解・授精・胚培養・胚凍結・胚移植・妊娠確認をする費用」を補助する助成制度です。卵子凍結に係る費用の助成額は合計で30万円(最大)、凍結卵子を使用した生殖補助医療の助成額は、凍結卵子を融解し受精を行った場合に1回につき上限25万円支払われます。

卵子凍結を福利厚生にしている企業が増えています

アメリカでは大手企業19%が「卵子凍結」を福利厚生にとりいれています。2014年のFacebook(現:Meta)での導入を皮切りに、卵子凍結費用の福利厚生としての補助制度の普及が進み、2020年には社員数2万人以上の企業の19%が導入しています。

また、日本受精着床学会のアンケート調査によると、将来に妊娠・出産をする可能性を考えて卵子凍結(社会的卵子凍結)を行った数は、2021年に全国で1,398件。同アンケートでは、がん治療や不妊治療のために行う医学的卵子凍結回数より、将来に備えて行う社会的卵子凍結回数の方が多いこともわかったとのことです。このことより、日本で「卵子凍結」の件数は増加していることがわかりますし、先ほどの東京都の動向なども踏まえますと、今後もますます普及する兆しを感じます。

データ出典:日本受精着床学会「日本受精着床学会会員の皆様へ(卵子凍結に関するアンケート調査に関しまして)」

ここで、グレイスバンクを利用し「卵子凍結」を福利厚生制度として導入した企業様の事例を紹介します。

その他、グレイスバンクではベネフィット・ワンやリロクラブの会員様向けのご優待がございます。

ベネフィット・ワン会員様向けご優待

ベネフィット・ワン会員様はグレイス杉山クリニックSHIBUYAの初診料+エコー+AMH検査が通常14,300円(税込)が12,100円(税込)で受けられるプランやグレイスバンクの卵子凍結に関わる保管初期費用が通常110,000円(税込)が104,500円(税込)になるプランがございます。

プラン詳細はこちら⇒https://bs.benefit-one.co.jp/bs/pages/bs/srch/menuPrticSrchRslt.faces?menuNo=644433

リロクラブ「福利厚生倶楽部」会員様向けご優待

リロクラブ「福利厚生倶楽部」会員様はグレイスバンクの卵子凍結に関わる保管初期費用が通常110,000 円(税込)が 104,500円(税込)になるプランがございます。

卵子凍結の費用は一般的に50万円前後と言われていますが、価格が明瞭なクリニックや保管サービスを選択いただくことや、助成金・福利厚生制度の利用で少しでも費用を抑えられることができます。ぜひご自身が助成金や福利厚生制度の対象かどうかを確認したうえで、卵子凍結保存の実施を検討してください。

卵子凍結保管サービスGrace Bankのご紹介

まず、卵子凍結保存の仕組みを簡単にご紹介します。不妊治療クリニックでさまざまな検査を行ったのち、年齢や卵巣機能、体の負担や希望を考慮して、排卵誘発を行い採卵します。その後、耐凍剤濃度の高い溶液に卵子をひたし、マイナス196℃の超低温で凍結し、液体窒素タンクの中で保管します。費用は、1回の検査・排卵・凍結費用に30~50万、保管費用は、初期費用に加えて年間3~5万円かかります(状況、クリニックにより変動します)。

Grace Bankは凍結卵子保管サービスを提供しており、国内最高峰の厳選されたクリニックと提携し、採卵した卵子を、20年以上さい帯血の凍結保管システムを無事故で運用してきたステムセル研究所で保管し、安心の保管サービスを提供しています。

卵子凍結に年齢制限はあるの?

凍結卵子を保存できる期間は決まっています。

近年の技術進歩により、長期間保存しても凍結卵子が劣化することはほとんどないと言われていますが、保存期間が決まっている理由は、凍結卵子を使って妊娠した場合の母体への負担を考慮してのことです。

自然妊娠の場合でも凍結卵子を使った体外受精の場合でも妊娠後に母体へかかる負担は同様です。そのため、母体が妊娠を維持継続できる年齢が卵子凍結の期間の目安となっています。妊娠出産年齢を考慮すると45歳までの凍結卵子の使用が勧められています。

Grace Bankは、基本的には採卵をするご年齢を満40歳の誕生日までとしていますが、それ以上のご年齢でご希望される場合でも専門医の判断により実施できることもありますので、専門医にご相談ください。

【体験談】となりの卵子凍結~39歳、パートナーあり×卵子凍結にみる価値観~

39歳、役職者で毎日が多忙で、パートナーがいる方の卵子凍結体験談を、抜粋してご紹介します。

「卵子凍結が将来を確実にするものではないことを差し引いても、今回やれて良かったと思っています。例えばパートナーとの結婚や妊活を含め、あらゆることは自分だけで進められるとは限りませんが、卵子凍結ではそれができた。自分のために決めたことを、周囲の影響を受けずに実行できたという意味での、自己効力感があります」

https://gracebank.jp/tonatama06/

Grace Bankでは、こちらの体験談をはじめ、卵子凍結や生理の悩みの参考になるGrace Magazineを配信中です。お昼休みやちょっとした移動時間にも、読みやすいボリュームと内容ですので、是非チェックしてみてください。

Grace Magazine:https://gracebank.jp/category/magazine/

卵子凍結経験者×専門医が卵子凍結について語った動画をご紹介

卵子凍結経験者(株式会社グラネコ代表取締役藤本真衣氏)と専門医によるリアルな声を確認できるYouTube動画がございます。お時間ある際、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

さて、このコラムでは、卵子凍結で採卵するときの疑問(スケジュール・痛み・採卵後の生理など)について、解説して参りました。他にも、疑問をお持ちの場合もあるかもしれませんので、是非、Grace Bankのオンライン相談やセミナーへの参加をおすすめします。卵子凍結で採卵するときの疑問を解消して、前向きな気持ちで採卵に臨んで頂ければと思います。

監修者

名倉 優子 なぐら ゆうこ

日本産科婦人科学会専門医


グレイス杉山クリニックSHIBUYA (東京都渋谷区)

杉山産婦人科の医師・培養士による技術を用いた質の高い診療を提供。
将来の妊娠に備えたプレコンセプションケアと卵子凍結にフォーカスした診療。
スタッフは全員女性。明瞭な料金設定も人気!

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