卵子凍結について

20代が人工授精で妊娠する確率は? 自分のキャリアを大切にしながら将来設計できる方法もご紹介します

20代での人工授精の妊娠率は?

ずばり20代においては、妊娠率は11%となっています。この数字は、40代と比べて、約2倍以上の妊娠率となっています。

人工授精(IUI)施行あたり年齢別妊娠率

参考:蔵本ウィメンズクリニック

そもそも人工授精とは?

人工授精(AIH:Artificial Insemeination withHusband’s semen)とは女性側の排卵の時期に合わせて、パートナーの精子を子宮内に注入する方法の事をいいます。歴史は古く、1799年イギリスの外科医であるHunterにより始まりました。

参考:人工授精(AIH:Artificial Insemination with Husband’s semen) – 日本産婦人科医会 (jaog.or.jp)

人工授精は、運動率の良い精子を選び、直接子宮に精子を注入するため、自然妊娠よりも妊娠確率が高くなります。また、自然妊娠に限りなく近い方法なので、心理的な負担も少ない、副作用などもないメリットも挙げられます。また費用面の負担も少ない事も、利点として考えられます。

20代の方は、他の年代の方に比べて、そもそも自然妊娠確率が高いので、検査で特段問題がなければ、タイミング療法を5~6回行ったのちに、人工授精に至る場合が多いようです。さらに人工授精を4~6回行ったのち、体外受精を検討すること場合が多いようです。

【タイミング法】
医師の指導のもとに、排卵日を推定し性生活における効果的なタイミングをアドバイスされながら進める不妊治療の事。週に2回程度の性生活を行う。また月経周期が、28~30日型で順調な方は、月経開始10日目以後、一週間程度、頻回の夫婦生活を行う。

参考:蔵本ウィメンズクリニック

20代で人工授精をおすすめするケース

避妊なしで性交渉をおこなっても、1年以上妊娠しない場合や、不妊治療のタイミング療法(超音波検査で排卵日を特定し、自然妊娠を目指す治療)を6周期以上行っても妊娠しない場合などには、人工授精を検討する段階といってもよいかもしれません。また、パートナーの精子に問題がある場合(精子の運動率が悪い、数が少ない等)性交障害や、精子の進入障害がある場合(頸管粘液の分泌不全等)も、人工授精の選択肢が出てくるかと思います。通われている産婦人科クリニックなどの医師とよく相談して、進めていくのが良いかと思います。

では人工授精の治療方法は?3段階に分けてみていきましょう!

ステップ1 排卵日を予測する各種検査

排卵日を予測するための各種検査を、必要に応じておこないます。超音波検査で、卵胞の育ち具合などをみます。また、頸管粘液検査では排卵日に向けて増加する頸管粘液をみる場合もあります。さらに尿検査では、排卵日直前に急増する成分LHを測定します。

ステップ2 排卵日前日~人工授精当日

パートナーの精子を採取して、洗浄・濃縮し、運動率の良い精子を選びます。カテーテルを膣から子宮内に挿入し、精子を注入します(場合により数分間安静にします)。痛みはほとんどなく、治療時間は全部で10分前後です。治療後には、当日の入浴、激しい運動などは制限される場合もあります。また感染症予防のため、抗生物質を服用することもあります。

ステップ3 人工授精の翌日以降 排卵確認・着床サポート

クリニックによっては超音波検査で、排卵がおこなわれたどうかの確認を行います。HCG注射(黄体ホルモンの分泌を促す筋肉注射)や黄体ホルモン剤による黄体補充療法で、着床率を高める治療が行われる場合もあります。

人工授精の費用は?気になる保険適用について

2022(令和4)年4月から、不妊治療の治療費が保険適用に(3割負担)なりました。具体的に治療法としては、「一般不妊治療」と呼ばれる、自然妊娠に近い治療法か、「高度不妊治療」という卵子と精子を体外で受精させる、いわゆる体外受精という高度な医療技術が必要になる治療法があります。人工授精は前者の、一般不妊治療にあたります。

保険適用の詳細については、以下をご確認ください。
厚生労働省|不妊治療に関する取り組み

妊娠したいと悩む20代女性におすすめします!妊娠の可能性を高める「卵子凍結保存」とは?

20代の自然妊娠確率や、体外受精の確率は、他の年代に比べると高いことはお伝えしましたが、今のキャリアや人生設計から妊娠は現実的には難しいという場合もあるかと思います。そうなると、年代毎に妊娠確率も下がってしまう…と悲観してしまいがちですが、若く妊孕性の高いうちに卵子を凍結する「卵子凍結」という医療サービスが、将来の不妊治療の際に役立つ可能性があります。

体験談として、Grace Magazine【27歳で卵子凍結した私、「お守りができた」】の新田さんのお話をご紹介させていただきます。

新田さんはいつか家庭を築きたいという気持ちをお持ちでしたが、新型コロナの拡大によって、なかなか思ったように婚活が進まない現状に焦りを感じ、将来の妊娠に備えて「今できること」をしようと思い「卵子凍結」をされました。SNSでの情報収集のなかで、グレイス杉山クリニックSHIBUYAで卵子凍結をする決め手になったのは、値段が明確だったことと、クリニックの通いやすさだったとのことです。

20代のみなさんへ

お仕事に、プライベートに…充実した時を過ごし、また飛躍のために研鑽を重ねる20代の方も多いのではないでしょうか。そんな時だからこそ、人生のプランを今一度大きく眺めてみませんか?

卵子が1歳でも若いうちに卵子凍結保存をしておくことが数年後の不妊治療の成功率を大きく左右する可能性があるからです。

簡単に卵子凍結保存の仕組みを簡単にご紹介いたします。

まず、不妊治療クリニックでさまざまな検査を行ったのち、年齢や卵巣機能、体の負担や希望を考慮して、複数個の卵子を育てるための排卵誘発を行い、腟から卵巣に向けて針を穿刺し卵子を回収(採卵)します。その後、マイナス196℃の超低温で凍結し、液体窒素タンクの中で保管します。

卵子凍結までの期間は、状況により異なりますが、通院回数は約5~6回と言われています。

費用は、1回の検査・排卵・凍結費用に30万から50万、保管費用は初期費用に加えて年間3~5万円かかります(状況、クリニックにより変動します)。卵子凍結保管サービスのGrace Bankは、全国に組織化された、国内最高峰の厳選クリニックを組織化しております。また採卵した後の卵子は、さい帯血の凍結保管システムを20年以上無事故で運用してきたステムセル研究所と連携し、安心の保管システムを構築しています。

監修者

名倉 優子 なぐら ゆうこ

杉山産婦人科 日本産科婦人科学会専門医


杉山産婦人科 (東京都新宿区)

70年あまりの歴史を持ち、過去10000人以上の患者様と向き合ってきた生殖医療専門クリニックのトップ施設。
不妊検診センター、内視鏡手術、体外受精など生殖医療に特化。
新宿駅至近の好立地で、19時まで診療しており、仕事と生殖医療の両立をサポート。

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