卵子凍結について

妊娠にタイムリミットってある?35歳の壁と閉経|卵子の残りの数がわかるAMH検査について解説

この記事では、妊娠のタイムリミットと、自分の妊娠のタイムリミットがわかるAMH検査について解説します。

妊娠のタイムリミットとは?35歳の壁と閉経

 女性の体には、妊娠しやすい「妊娠適齢期」があります。具体的には、「35歳」を過ぎると妊娠率が低下するといわれ、「妊娠しやすさのタイムリミット」として「35歳の壁」ともいわれます。女性は、35歳を過ぎると、卵子の老化が加速し、妊孕性という妊娠できる能力が低下します。自然妊娠の場合、一回の月経周期当たりの妊娠確率は35歳で18%、40歳で5%、45歳で1%と言われています。詳細は、こちらの記事をご参照ください。

また、閉経(51〜52歳)の10年前くらい(41〜42歳)を目安に妊娠できなくなっていくことから、これが「妊娠できるタイムリミット」と言えるかもしれません。ただし、閉経年齢はひとにより10年程度違うという個人差があり、自分にとってのタイムリミットがあることを把握することが大事になってきます。

私の妊娠タイムリミットがわかる「AMH検査」とは?

AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査は、発育中の卵胞にかかわる細胞から分泌されるホルモンを調べて、残っている卵子の数を予測できる検査です。そもそも、卵子の数は生まれた時に、一生分である約100~200万個有していますが、20代では10万個、30代では2~3万個と、加齢によって自然に減少したり、毎月の月経ごとに減少していきます。AMH検査で卵巣予備能(卵巣内に残る卵子の目安)が分かれば、妊活において有利な状態か不利な状態か等がわかります。自分の卵巣予備能を知ることで、自分のキャリアに合わせたライフプランの設計にも役立てることができます。更に、閉経年齢の予測にも役立つ検査でもあるといえます。

AMH検査とは、やり方は?

問診の後、少量の血液を採取する血液検査で行います。生理周期などに影響されず、いつでも受けることができます。また、内診台に上がる必要もありません。Grace Bankでは、全国の提携クリニックでAMH検査を行うことができます。検査は、5,000円から8,000円が相場と言われています。また、クリニックに行く前に、簡易の卵巣年齢チェックもできますのでお気軽にご利用ください。卵巣年齢チェックはこちらから⇒https://gracebank.jp/amh/line

実際にAMH検査を受けた体験談

AMH検査はどんな感じ?

「AMH検査は血液検査ですので、病院にもよりますが、1時間程度みていれば大丈夫です。現段階で不妊で悩んでいるわけではないという方でも、多くのクリニックでAMHの検査だけ受けられますし、「ブライダルチェック」というようなパッケージ化されたプランを提供しているクリニックもありますよ」

問診はどんな事が?

「卵子凍結や不妊治療を視野に入れている場合、クリニックに継続的に通うことになるので、実際に先生とお話して相性を確かめると安心できます。わたし自身は、婦人科の既往歴があるので、将来の妊娠について相談をしました。伺ったはなおかIVFクリニック品川の花岡嘉奈子先生は、とても優しく親身になって教えてくださいました。妊娠率を上げるためには高タンパク・低糖質な食事を、といった日常生活に関するアドバイスも」

結果はすぐわかりましたか?

「当日は結果を聞くことが出来ないということで、後日来院するか、結果を郵送するかを選択できました。わたしは、通うのが面倒で郵送をお願いしたのですが、数値を踏まえて不明点などをお話したい方は来院をお勧めします」

AMH検査でわかることは?

AMH検査では、卵子の数の在庫を推測するための指標であるため、卵子の質を推測することではないことに注意が必要です。AMH値は、年齢ごとの中央値を参考にしますが、高すぎる・低すぎるとわかった場合は、適切な治療や、妊娠を希望される場合は不妊治療を検討する場合もあります。

「抗ミュラー管ホルモン(AMH)」参考基準値

参考:JISART(日本生殖補助医療標準化機関)

AMH検査で在庫数が少ないとわかったら?~「卵子凍結」という今注目の選択肢が~

検査により在庫数に心配がある、または今後の事を懸念するという場合「卵子凍結」という選択肢がございます。卵子凍結は、若く妊孕性の高い、質の良い卵子を保存しておく将来の不妊リスクに備えられる選択肢として大変注目を集めております。より詳しくご紹介させていただきます。

冒頭で、卵子は35歳の壁で老化するというお話をさせていただきましたが、卵子が若ければ、妊娠出産率が高いというデータがありますので、ご覧ください。また、卵子が若ければ、40代の体外受精による出産率は20代と大きく変わりません(米CDC、2021)

将来の妊娠のために、今とほぼ変わらない妊娠率を維持できるのが「卵子凍結」です。Grace Bankの、卵子凍結保存の仕組みを簡単にご紹介いたします。まず、不妊治療クリニックでさまざまな検査を行ったのち、年齢や卵巣機能、体の負担や希望を考慮して、排卵誘発を行い採卵します。その後、耐凍剤濃度の高い溶液に卵子をひたし、マイナス196℃の超低温で凍結し、液体窒素タンクの中で保管します。ちなみに、卵子凍結までの期間は、状況により異なりますが、通院回数は約5~6回と言われています。費用は、一回の検査・排卵・凍結費用に30万から50万、保管費用は、初期費用に加えて年間3~5万円かかります(状況、クリニックにより変動します)。Grace Bankでは、全国に組織化された、国内最高峰の厳選クリニックを組織化しております。また排卵した後の卵子は、25年以上、さい帯血の凍結保管システムを無事故で運用してきたステムセル研究所と連携し、安心の保管システムを構築しています。

まとめ

AMH検査後に卵子凍結を決めた体験談に「わたしの場合は、AMH値は、年齢相当とのことだったので、少しの安心感はあったのですが、今のうちに卵子凍結をしておけば、将来妊娠したくなったときに活かせる可能性が高いのかもしれない自然妊娠が見込めなければ卵子凍結を前向きに考えよう、と思うきっかけになりました「AMHの値が高めでも低めであっても、現時点での卵巣の状態が知れ、将来の妊娠について考えるきっかけになることは間違いない」

https://gracebank.jp/magazine/freezing-eggs-experiences/amh_taiken/

妊娠のタイムリミットについてお悩みの事があれば、先ず、AMH検査が今後の将来を考えるきっかけのひとつとなるかと思います。実際にAMH検査をきっかけにGrace Bankで卵子凍結をされた方の体験談もぜひご覧ください。

監修者

名倉 優子 なぐら ゆうこ

日本産科婦人科学会専門医


グレイス杉山クリニックSHIBUYA (東京都渋谷区)

杉山産婦人科の医師・培養士による技術を用いた質の高い診療を提供。
将来の妊娠に備えたプレコンセプションケアと卵子凍結にフォーカスした診療。
スタッフは全員女性。明瞭な料金設定も人気!

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