独身女性の卵子凍結って実際どうなの?どんな流れでやるの?痛い?ーーそんな疑問に答えてくれるお友達が周囲にいる方は、まだ少ないのではないでしょうか。本記事では、実際にグレイスバンクに卵子を預けている方の体験談をお届けします。
✔️卵子凍結のきっかけと決断理由は?
✔️卵子凍結の流れは?具体的に何するの?
✔️卵子凍結を体験した感想やアドバイス
▼Name:はみる
▼初回採卵年齢:33
▼採卵回数:3回
▼卵子凍結数:18個
生理不順や婦人科トラブル未経験の状態から、AMH検査の結果をきっかけに卵子凍結に至ったグレイスバンクユーザー。AMHが低いことから採卵回数がかさんだ結果、診療のプロセスや採卵による体調の変化に詳しい。
【卵子凍結の経緯】
「AMHって何?」から一転 ーー 婦人科トラブル未経験から卵子凍結に至るまで
きっかけは、友人に勧められて受けたAMH(卵巣予備能※)検査を含む婦人科健診で実年齢相当よりも値が低かったことです。
卵子の在庫が平均より少ない可能性を意味し、今後増えることはありません。
それまで体に関する検査で基準値を外れたことはなく健康そのもの。そもそも生理不順の経験もなかったので、まさに青天の霹靂でした。
ちょうど転職を控えていたところで、当面、私生活や体優先とはいかなそうだったので、かなりパニックになりましたね。
結果がわかってからグレイスバンクのシステムを知り、提携クリニックの初診まで2週間と即決でした。
病院もすぐ対応してくれ、直後の生理周期から卵子凍結を始めることになりました。
まず調べていてわかったのが、「卵子の在庫量=卵子の質ではない」ということ。そしてその「卵子の質」は体外受精の成功率等から年齢に関係するものと考えられています。
この先、いつか別のタイミングで卵子凍結や不妊治療をするかもしれないのであれば、量・質ともに最も良い状態の今こそ卵子凍結してみるべきと感じました。
※AMHとは、「アンチミューラリアンホルモン」または「抗ミュラー管ホルモンの略」で、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンであり、血中のAMH値は、卵巣内にどれぐらい卵子の数が残っているかを反映すると考えられています。詳細はこちら
【グレイスバンクを選んだ理由】
周囲に経験者はいない。導いてくれたのはグレイスバンクの安心感
もともとグレイスバンクをご存じでしたか?
いいえ。卵子凍結について調べる中で、まず、生殖医療で著名な病院のHPにたどり着きました。
そのうちに、その病院と提携しているバンクということでグレイスバンクを知りました。
そもそも卵子凍結という言葉の意味はわかっていても、どこにどのように保管されるのか考えたこともなかった。
もちろん病院保管ではなく外部バンクという発想もなかったので、グレイスバンクについて調べるうちに「こんな方法があるのか!」と興味がわきましたね。
知識のないところからのスタートで、グレイスバンクを選んでいただいたポイントを教えてください。
やはり、数々の著名なクリニックと提携している安心感が最大のポイントでした。
そのため、グレイスバンクのホームページで卵子凍結の全体像や、年齢と卵子の関係について書かれているのですが、その内容にも信頼が置けました。
また、アメリカでは福利厚生という形で一般社会人への普及が始まっていることもグレイスバンクを通じて知りました。
確かに自分の周囲にこそ卵子凍結経験者はいないものの、「特別珍しいことをするわけではない」という発想の転換にもつながりました。
【実際に体験してみて】
平日朝夜・休日診療を活用して仕事を休まず卵子凍結を完了
実際に卵子凍結を行うにあたって、どのようなことが心配でしたか?
仕事との両立を踏まえたスケジュールと、診療内容の2点です。
卵子凍結を決断したのは良いものの、早く決めすぎてしまったぶん「実際いつ何をすればいいのか」全く調べていませんでした。
現状、未受精での卵子凍結についてオープンにしている病院も少ないので、知識ゼロからのスタートでしたね。
通院のスケジュールや内容を教えてください。
生理2〜3日目前後から通院スタート。知らなかったのですが、生理の初日から、次の生理で排卵する予定の卵子が育ち始めるのです。
私の場合は自己注射で卵子の育成を促しながら、3〜4回ほどの通院で採血と内診があり、生理初日から14日目あたりで採卵しました。
体のことなので、通院の頻度と日程を完全にはコントロールできませんが、通院が難しい日を伝えると可能な限り調整してもらえました。驚いたのが、美容室のように「予約がいっぱいで行けない」ことがないこと。結果的に採卵したクリニックがそうですが、平日朝や夜間、土日も通えるクリニックを選ぶとより通いやすいと思います。
緊張からは逃れられないけれど、痛みが想像を超えることはない
自己注射と採卵手術は大きなハードルだと思うのですが、感想はいかがでしょうか。
やる前はかなり怖かったのですが、どちらも痛みは想像以下でした。
自己注射については、「本当にできるのだろうか」と全く自信がなかったのですが、クリニックで処方されたものはかなり細く短い針。緊張はしたものの、ほとんど痛みは感じなかったです。針については、鍼灸のものをイメージしておくといいと思います。
採卵手術は間違いなく人生最高に緊張しました(笑)。局所麻酔で臨みましたが、こちらも結果として緊張の方が大きかったという感想です。今思えば採卵は体外受精と同様なので、先生がたは百戦錬磨なんですよね。そのことを意識できていればもっと緊張せずにすんだと思います。
卵子凍結を体験したことによって、気持ちの変化はありましたか?
女性の体のしくみ上、卵子の在庫の維持や回復は見込めないことは残念に思うのですが、そのうえで「今できるベストな選択」ができたと自信を持っています。
将来排卵できる数が少ないかもしれないのに、今ある卵子を毎月の生理で見送ると思うと悲しかったので。それをグレイスバンクに預けられたことがうれしいですね。
卵子凍結を検討中の方へ
仕事や家庭、勉強など、忙しく夢中になれることがたくさんあると思います。そのなかで漠然と「自分は大丈夫」と感じている方も多いのではないでしょうか。
まずは私がそうだったように、たとえ生理不順などがなくてもAMHは低いかもしれないことを知ってもらえるとうれしいです。
卵子凍結へのチャレンジは当然怖い面もありますが、グレイスバンクおよび提携クリニックには、私のような事例も含めさまざまなノウハウが貯まっています。
気軽に頼ることからスタートしていただき、みなさんの体とライフプランのベストアンサーが見つかることを願っています。
※当記事は個人による記録と感想を元にした体験談です。実際の診療内容、体感等は医療機関および個人によって差があります。