20代の自然妊娠確率は？20代から始める妊活3つのポイント

2023年2月27日2024年3月31日

卵子凍結について

20代で今すぐ妊娠したい方、将来的に妊娠したいと思っている方へ。今回は20代で妊娠できる確率はどれくらいなのか？そして将来のために知っておきたい妊活3つのポイントについてご紹介します。

1 20代の自然妊娠確率は1周期あたり25～30％
2 20代後半で自然妊娠確率が下がる理由は「卵子の老化」
3 20代から始める妊活の3つのポイント
4 卵子の在庫数を調べる「AMH検査」をご存じですか？
5 まとめ

20代の自然妊娠確率は1周期あたり25～30％

20代の妊娠確率は月25～30％、年78～86％といわれています。他の年代に比べると高いですが、20代後半にかけて妊娠確率は徐々に落ちていきます。

1周期当たりの妊娠確率（※1）

25歳・・・25％～30％
30歳・・・25％～30％
35歳・・・18％
40歳・・・5％
45歳・・・1％

1年間避妊しないで性交渉をした場合の年代別妊娠確率（※2）

20歳～24歳・・・86％
25歳～29歳・・・78％
30歳～34歳・・・63％
35歳～39歳・・・52％
40歳～44歳・・・36％
45歳～49歳・・・5％
50歳以上・・・0％

（※1、※2とも M．Sara Rosenthal.The Fertility Sourcebook.Third Edition よりデータ引用）

日本産婦人科学会では、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間避妊をすることなく性交渉をおこなっているにも関わらず妊娠の成立を見ない場合を「不妊」といい、妊娠を希望し医学的治療を必要とする場合を「不妊症」と定義しています。

20代後半で自然妊娠確率が下がる理由は「卵子の老化」

卵子の数は生まれたときから決まっていて、増えることはなく年齢と共に減り続けます。また、卵子は実年齢とともに老化し、妊孕性（妊娠する力）が低下します。

加齢による卵子の減少および質の低下は、妊娠確率の低下だけでなく、流産や死産、早産、遺伝子疾患など胎児リスク増加の原因になります。また、妊娠高血圧症候群などの合併症や緊急帝王切開など母体リスク増加の原因にもなります。卵子の質低下は加齢とともに年々進行し、20代前半と後半でも妊娠確率には差が出てきます。さらに、35歳頃から閉経にかけて、卵子の質低下は急激に進行します。これが30代後半から自然妊娠の確率が急激に下がる要因になります。

▼自然妊娠の確率については、こちらの記事もご参考にしてください

自然妊娠の確率は意外に低い！将来妊娠するためにできることは？

20代から始める妊活の3つのポイント

20代で妊娠を希望されている方へ。今から始められる妊活のポイントを3つご紹介いたします。

女性ホルモンバランスを整える
男女とも早めに検査を受ける
卵子凍結保存をおこなう

女性ホルモンのバランスを整える

女性ホルモンのバランスを整えることは妊娠力を高めるだけでなく、生理不順、月経困難症、PMSなどの辛い症状の改善にもつながります。

女性ホルモンのバランスを整えるためには、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレス解消やリラックスが大切です。

男女とも早めに検査を受ける

妊娠を希望する場合には、男女とも早めに検査を受けることが重要です。妊娠確率が高い20代のうちに検査しておけば、問題が発覚した場合でも、将来の妊娠のための早期治療や、問題を考慮したうえでの適切な不妊治療が受けられます。早期発見・早期治療により、身体的・精神的・経済的に負担の少ない方法で妊娠できる可能性が高くなります。

女性の場合、婦人科、産婦人科、不妊治療クリニックで検査を受けることができます。生理不順、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜症、ポリープなど不妊原因が見つかれば早期治療が可能です。男性の場合、泌尿器科や不妊治療クリニックで検査を受けることができます。精子の数や運動率を調べることができます。

卵子の凍結保存をする

若く妊孕力の高いうちに卵子を凍結保存する「卵子凍結保存」は、将来の不妊治療（体外受精）の際に役立つ可能性があります。20代でも年々、妊娠確率・不妊治療の成功確率は下がっていきます。20代から不妊治療を開始しても、自然妊娠→タイミング療法→人工授精と数年やって成功しなければ、体外受精にステップアップする場合がほとんどです。

20代の若い卵子は、特段問題がなければ妊娠する力が高いとされており、1年でも卵子が若いうちに卵子凍結保存をしておくことが、数年後に不妊治療の成功率を大きく左右することもあります。

卵子凍結は、排卵誘発剤を使って卵巣刺激を行い、いくつかの卵胞を育てて複数個の卵子を採取します。採卵した卵子は、マイナス196℃で凍結保存します。卵子凍結にかかるコストは1回の検査・採卵・凍結費用で30～50万円、保管費用は年間3～5万円です。

国内最大級の卵子凍結保管バンクGrace Bankは、全国の有名不妊治療クリニックと多数連携しています。また、20年以上無事故の安心保管システム、利用しやすい費用体系が整っており、多くの方に選ばれています。

卵子の在庫数を調べる「AMH検査」をご存じですか？

20代から始める妊活では、不妊につながる要因を検査しておく重要性を解説しました。とはいっても、妊娠を数年先に計画しているなど、今すぐ婦人科や不妊治療クリニックに行く必要性を実感しにくいかもしれません。

20代の若い年齢の女性を含め、将来妊娠を希望するすべての女性に受けていただきたいのがAMH検査です。

AMH検査では、AMH（抗ミュラー管ホルモン）の濃度を測定することで、発育過程の卵胞数を調べられます。AMHが高値ならば、卵子の在庫が残っている、低値ならば卵子の在庫が少ないと考えてください。AMH検査により、あとどのくらい排卵がありそうか予測できます。もしかしたら、40歳未満で卵巣機能が低下して無月経になる、早期卵巣不全といった症状が見つかるかもしれません。AMH検査で、自分が妊娠できる期間を知り、ライフプランを見直すよいきっかけにしてください。