卵子凍結について

早く妊娠したい人がやるべき6つのこと~基礎体温から卵子凍結まで~

結婚したらすぐに子どもが欲しい、年齢的な理由で早く妊娠したいと願う女性はいつの時代にもたくさん存在します。

特に女性の社会進出やライフスタイルの多様化により、女性の結婚の年齢も年々上がっています。

厚生労働省によると、女性の平均初婚年齢は、昭和50年では24.7歳、平成2年では25.9歳、令和元年には29.6歳と上昇し続けています。(※1)

女性は年齢が上がればあがるほど、妊娠する確率も低くなり、妊娠のハードルも上がります。

ここでは、そんな早く妊娠したいと願う人におすすめの6つのことをご紹介します。

基礎体温の測定といった基本的なことから、卵子凍結まで順に見ていきましょう。

自分の女性ホルモンバランスを知る


早く妊娠したい人にとって、自分の女性ホルモンのバランスを知ることは基本中の基本です。女性ホルモンのバランスは、生理周期・基礎体温でおおむね把握することができます。女性ホルモンのバランスが乱れていることがわかれば、早めに改善に向けた対応がとれるのです。

まず、生理周期の把握から見ていきましょう。生理周期は自分の生理が来た日をスケジュール帳などに記録することから始めます。

生理周期は25~38日以内であれば正常です。生理痛がひどくないか、経血量は多すぎないか少なすぎないか、期間は4~7日間かもチェックします。

上記に当てはまらない状態が3ヶ月以上続く場合は、生理不順が疑われるので、かかりつけの婦人科を受診しましょう。

次に、基礎体温をつけてみましょう。基礎体温は、女性ホルモンのバランスが正常かどうか、自分で手軽に測れるバロメーターです。

低温期、高温期などで排卵タイミングや生理周期を把握できます。

ただし自己判断になるため、正確性はやや低めですが、早く妊娠したい人は特に、基礎体温をつけて自分の身体のことを知っていきましょう

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妊娠確率が高い日を知る

妊娠確率が高い日・低い日は、「安全日」「危険日」とも呼ばれ、一般的によく知られています。生理周期は「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」のサイクルがあり、妊娠確率が高いとされるのは、排卵がおこる前後2~3日ほどの「排卵期」です。

排卵後の卵子の寿命は約24時間、精子の寿命は平均2~3日といわれており、その間に受精・着床すれば妊娠します。


年齢による妊娠確率を知る

冒頭でも記載したように妊娠率は年齢でも大きく変わります。一般に1ヶ月の間に自然妊娠の確立は25~30歳で25~35%ですが、35歳になると18%40歳だと5%まで下がります。(※2)

昨今の晩婚化や共働き環境もありますが、年齢によっては早めに不妊治療を始めた方が良い場合もあり、年齢による妊娠確率を知ることは、妊活の基本的な判断材料として知っておく必要があります。高齢になればなるほど、不妊治療に踏み切るカップルが多くなるのも納得です。


婦人科を受診する

早く妊娠したいと思って、妊活をはじめてもなかなか授からない場合は、早めに婦人科を受診するのも良いでしょう。

無排卵など、妊娠するのに絶対的な障害がある場合もありますので、その原因を早めに特定して治療することが重要です。忙しい現代社会でなかなか婦人科の受診ができないと、時間ばかり過ぎて、根本的な原因がわからないまま年齢だけ重ねてしまい、妊娠確率がより低くなることの無いようにしたいですね。

また、婦人科を受診すれば、血液検査や超音波検査で、女性ホルモン値・卵巣機能などに異常がないか調べてもらえますし、異常がない場合でも、排卵のタイミングなどを正確に教えてもらえるため、早く妊娠できる確率が高まります。

男性側にも造精機能障害など不妊の理由がある場合もありますので、男性は泌尿器科を受診することもおすすめします。(※3)


妊娠しやすい体づくりをする

カップル共に問題がなければ、まずは妊娠しやすい体づくりを気にかけてみましょう。それには女性ホルモンのバランスを整えることが大事です。以下の項目を実践されてはいかがでしょうか?

バランスのとれた食事


日々の食事に一汁二菜をそろえると、必要な栄養をバランスよく摂ることができます。

ごはん・パン・麺類などの主食、汁物、肉・魚・卵などの主菜、野菜などの副菜で食卓を整えるように心がけましょう。不足しがちな野菜類は、主菜に野菜の付け合わせを添えたり、副菜の野菜量が少ないときは、具だくさんの汁物にすると良いですね。この食べ方を習慣にすることは、将来にわたって健康に過ごすための基本になります。

適度な運動


適度な運動と言われてもどれくらいかわからないと思いますが、現在、1日の歩数が 5,000 歩未満の日本人女性の割合は増加しているといわれており、特に 20~ 50 歳代においてその傾向が顕著です。まずはウォーキングから始めてはいかがでしょうか?

十分な睡眠


睡眠の質はホルモン分泌に影響を与えます。睡眠の質を上げるためにも、朝太陽の光とともに起きられるような生活スタイルにすると良いでしょう。

ストレス解消


仕事や家事、人間関係などストレスは身の回りにあります。また、身近なストレスのほかに、早く妊娠したいと自分を追い詰めすぎてストレスにならないようにしましょう。気分転換の時間を作ることも大切です。

体質改善(冷えを解消する)


免疫力は体内温度が低くなると低下し血行を悪くします。血流は体に栄養を行きわたらせ、老廃物を回収しますし、卵胞の成長形成にも影響があります。漢方などでも体質改善を試みても良いでしょう。(※4)


将来の妊娠にそなえて卵子凍結をする

妊娠のしやすさ(=妊孕性(にんようせい))と年齢は反比例の関係にあります。

若い時期から「将来、早く妊娠したいと考えるようになる時期にそなえることはできないのか?」と思いますが、実はできるのです。

それが卵子凍結です。

年齢による妊娠率の低下は卵子の年齢による老化が原因なので、若いうちに卵子を凍結しておく方法です。アメリカでは大手企業の福利厚生でも導入されている技術で、今後、働く女性にとって強い味方になる新たな不妊治療技術になります。あまり知られておりませんが実際、すでに日本でも行える治療になります。(※5)

卵子凍結は不確定な将来に備えて行うため未受精卵のまま凍結できます。そういった意味では、将来に対する妊娠保険になるかもしれません。


まとめ

早く妊娠したいと思っている人は、すでにいろんな方法を試しているかもしれません。

生理周期の把握や基礎体温測定は、もう何年間も毎日おこなっているという人もいるでしょう。

今昔を問わず、早く妊娠するためには女性ホルモンのバランスを整えることが重要です。健康的な生活習慣を心がけ、妊娠確率を下げるストレスをなるべくためないよう心がけましょう。

また、早く妊娠したいと思う人のための技術は日々進歩していて、不妊治療はもちろん、最近は将来の妊娠にそなえた卵子凍結も一般的になっています。

妊娠確率は、どうしても年齢とともに低くなってしまうのが現実です。ぜひ自分に合った方法を見つけて、幸せな妊娠を実現してくださいね。

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▼この記事の監修は…

医師紹介:岡田 有香(おかだ ゆか)
産婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、グレイス杉山クリニックSHIBUYA院長

順天堂大学医学部卒/聖路加国際病院8年勤務 現在まで産科、婦人科全ての領域に携わる。不妊治療を行う中で、不妊予防に興味を持ち、自身のInstagram(@dr.yuka_okada)でも生理痛や不妊、妊活の知識を発信している。

  • 資格:da Vinci certified First Assistant (ダビンチ認定資格取得術者) 、日本母体救命システム普及協議会J-CIMELSプロバイダー
  • 所属学会:日本産婦人科学会、日本生殖医学会、日本女性医学会、日本産科婦人科内視鏡学会、NPO法人日本内膜症啓発会議

管理栄養士紹介:小林 れい子(こばやし れいこ)
管理栄養士
長野県生まれ、東京農業大学栄養科卒業。保健所の生活改善推進員として、講義と調理講習を行う。この活動が認められ農林水産大臣賞を受ける。その後墨田区公立保育所に勤務、平行して職場内研修の講師を務める。その後は、調理専門学校で講義を行う。長年の保育所での実体験に基づいた乳幼児期の食育活動をライフワークとしている。

管理栄養士紹介 小林 れい子(こばやし れいこ) 管理栄養士 長野県生まれ、東京農業大学栄養科卒業。保健所の生活改善推進員として、講義と調理講習を行う。この活動が認められ農林水産大臣賞を受ける。その後墨田区公立保育所に勤務、平行して職場内研修の講師を務める。 その後は、調理専門学校で講義を行う。 長年の保育所での実体験に基づいた乳幼児期の食育活動をライフワークとしている。

▼参考文献・引用

かんたん1分!卵巣年齢チェックかんたん1分!卵巣年齢チェック

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