セミナーレポート

グレイス杉山クリニックSHIBUYA岡田院長に聞く!卵子凍結の成功率はどこで見るの?

凍結するなら、しっかり納得したところを選びたい──。みんなそう思っているのですが、実際は何を基準にして選んだらいいのかは難しいところ。

リスクはどんなものがあるの?どういうところを目安にしたらいいの?卵子凍結の成功率が高いクリニックを見極めるにはどうしたらいいの?

そんな質問に産婦人科医が答えます!質問に答えてくださるのはグレイス杉山クリニックSHIBUYAの岡田有香院長です。

AMH(アンチミューラリアンホルモン)の値は血液検査なのでしょうか?

岡田:血液検査で測ります。ホルモンの値を測ることで、卵巣の中に残ってる卵子の数、つまり卵巣予備能を知ることができるのです。

当院では採血から30〜40分で結果をお伝えできます。当日に結果が出ないクリニックもあるので、行く前にチェックしてみると良いでしょう。不妊治療をやっているクリニックは即日結果が出ることが多く、婦人科診療、一般のピルを出すクリニックではできるところとできないところがあります。

卵子凍結のリスクとはどんなものでしょうか?

岡田:卵巣の過剰刺激症候群が一つあります。誘発剤を使って卵子をたくさん育てる方法を取るので、親指の先くらいの卵巣がピンポン玉くらいに膨れるのです。

そのために腸が圧迫されて、常に満腹感があるという人が1%ほどいます。入院になるレベルは少ないのですが、そういうことが起きないように、注射の量を考えていったりします。また、採卵の時にお腹の中を針で刺すので、出血したり、感染したりということが0.1%ずつあると言われています。リスクは高くはありませんが、ゼロではないというところは説明しています。

クリニックを選ぶ時はどこを見たらいいでしょう?

岡田:卵子凍結まで、ひと月に3〜4回クリニックに通うので、距離的に通えるというのは大切なポイントです。

東京には不妊治療のクリニックはありますが、未受精卵という卵子だけ凍結するクリニックは限られているので、グレイスバンクの提携クリニックを見てもらえるといいでしょう。クリニックによって卵子の誘発方法も違います。誰に何がベストかという判断は難しいので、実際にクリニックが開いているセミナーなどに足を運んでみましょう。

クリニックによって、卵子凍結の成功率が変わると思いますが、これは直接聞くしかないでしょうか?

岡田:日本の場合は卵子凍結のデータは件数が多くないので、現実的に数値が出ていないと思います。ではどうやって確率の高いクリニックを選んだらいいのかということですが、その際は、不妊治療の成功率をみてみてください。

不妊治療の成功率は、それぞれのクリニックがデータを出しています。HPで記載しているところもあるので、こちらは聞いて教えてもらえると思います。なぜ不妊治療の成功率を参照するかというと、卵子凍結の過程は不妊治療の一部と同じことをします。ですので、卵子凍結の成功率の目安として、不妊治療の成功率を見たら良いでしょう。

ピルを飲んでいると卵子が温存できると聞きますが、どうなのでしょうか?

岡田:残念ながら、ピルで卵子の温存はできません。

毎月、卵子は一つでなく、多くの数の卵子がなくなっていきます。ピルは「排卵」を止めることはできるので、言ってしまえば、排卵する卵一つを止めることはできるのですが、それと共に育った数百個の卵子は同じくなくなってしまうわけです。

ピルを飲むメリットは、子宮内膜症になるリスクが減らせることです。子宮内膜症になると、正常な卵子にダメージを与え、不妊の原因になるリスクがあるので、この部分を減らすことができます。生理痛があるのであれば、生理痛の予防として飲んでもらうといいでしょう。

ピルを使っています。ピルをやめて、どれくらいしたら凍結手術できるでしょうか。

岡田:ピルをストップした直後でも可能です。飲んでいる最中に、次の休薬期間から卵子凍結をスタートできます。メリットとしては、ピルで卵胞の発育が抑えられたところからスタートすることになるので、卵子がそれぞれ揃った状態からスタートできます。また、仕事などが忙しくて、「採卵はこの日しか難しい」という人はピルで調節します。

デメリットは、ピルによって発育が抑えられているので、発育を促す注射の回数が増える可能性があります。ピルをやめてクリニックにいらっしゃる場合は、ピルの停止から一ヵ月後の生理の時に来てもらえれば、その周期でスタートできるのか相談できます。

学生ですが、ピルを服用しています。ピルを服用しないと生理が何カ月も来ません。ピルはどんな病気の予防になるのでしょうか?

岡田:月経不順、生理が来ないということは、子宮内膜が厚い期間が一般の人よりも長いということです。そうすると子宮体がんという病気になる確率が通常の5倍くらい増えると言われてます。人にもよるのですが、糖尿病という生活習慣病になるリスクも5倍になるとも指摘されています。

生理不順が、がんや生活習慣病に関わっているということがあるのです。そういった病気の予防に、定期的に生理を起こすことが必要で、ピルは有効なのです。

海外から日本の帰国中に卵子凍結する場合、どれくらいの時間が必要でしょうか?また、海外で凍結する時に注意するべきことは何でしょうか?

岡田:一ヵ月ほど日本にいる予定にしてもらえたら、凍結が可能です。

また、海外での卵子凍結において、凍結卵子を日本に持ち込む時に注意が必要かと思います。どこで凍結卵子を使うのかを先に決めるのは難しいのですが、海外で凍結した卵子を日本で受け入れてくれるクリニックを探すのは労力がかかります。またエージェントを通さないと手続きが難しいと言われる場合もあり、そこで輸送費とは別に費用がかかる可能性がある、と考慮しておくといいでしょう。

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