福利厚生の導入事例

【導入事例】働き方の選択肢をふやすために、民間企業ができること | ジャパネットグループ

誰もが高いパフォーマンスを発揮し、長く働ける会社を目指して

長崎県佐世保市のカメラ店からスタートしたジャパネットグループ。商品の仕入れから販売戦略、媒体制作、注文受付、設置サービス、アフターフォローに至るまで、全て自社内のグループ会社にて行っています。同業他社にはない独自の戦略を持つ同社、その社風はどのようなものなのか。徹底した研修制度を推進している同社の労務戦略部の田中様にお話を伺いました。

制度導入の背景は?

 ージャパネットホールディングスとして、どのような福利厚生の取り組みをされているのでしょうか。

田中:弊社の成り立ちから、社員も社員の家族も大切にするというカルチャーが根付いています。例えば子供の人数に応じた出産お祝い金は、3人目の10万円からスタートし、最大100万円を支給する制度です。他にも中学入学まで時短勤務ができる制度や、子供の出産・小学校入学等のタイミングでギフトカタログのプレゼントなどがあり、どの制度も「子供を持って働くことを歓迎しているよ」というメッセージを伝えられる設計にしています。社内のイントラでも実際に受け取った社員の家族の写真を掲載して、お祝いできるような仕組みにしています。

 ー素晴らしい取り組みですね。福利厚生制度の引き合いは多数ある中で、卵子凍結制度の導入を選択された背景にはどのような課題があったのでしょうか。

田中:前述のようにすでに家庭のある社員へのサポートは整っていたのですが、この部分を手厚くしていけばいくほど、子供を持ちたいと願っていても思うようにいかず悩んでいる社員や、いつか子どもを持ちたいけれど今は仕事に集中したいという社員を置いてきぼりにしてしまうという懸念がありました。仰る通り制度導入の引き合いはたくさんあり、色々な会社からご提案いただくのですが、卵子凍結制度は最もこの懸念を解消できる制度だと思い、導入に踏み切りました。「どんな人でも、どんな働き方でも歓迎している」という会社としての想いに寄り添える制度設計に近づけたと思います。

制度設計のポイントは?

 ー制度設計にあたり重要視したポイントや悩まれた点などあれば教えてください。

田中:誰を対象にするかについては、正直かなり議論をしまして、勤続何年から認めるのか、雇用形態を限定するのか等、様々な論点がありました。ただ今回、グレイスグループの取り組み自体に社として強く共感し、卵子凍結という選択肢もあることを一緒に世の中に広めたいという考えが背景にあったので、そういった制限は限りなく作らない状態を目指しました。そのため年齢制限についてもグレイスバンクの上限に合わせて40歳までとしました。また、正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトの方も利用できるように設計しました。

社内での反響は?

 ー社員向けの研修にはかなり力を入れていると伺いました。制度導入が決まった後、社内での展開について工夫された点はありますか。

田中:今回の卵子凍結制度に限ったものではないのですが、どう社内に伝えるかという点についてはどの制度でもとても大事にしています。 制度導入にあたっては、不妊治療の経験がある社員から、自社でこのような制度が導入されて大変誇らしい、自分も何かこの取り組みに協力できないかと打診がありました。10月に卵子凍結とは何かを学ぶ研修をしたのですが、制度導入前に、実際に不妊治療や卵子凍結を行って出産した社員が、当時のリアルな経験を語ってくれたのです。なかなか人前では話しにくいトピックだと思うのですが、知識だけではなく経験談を通して重要性を伝えてくれたので、社内の反響もとても大きかったです。この研修は、任意参加だったにもかかわらず、750人ほどの社員が興味関心を持って参加しました。

 ー協力していただける社員の方がいらっしゃるというのは、日々の研修制度の満足度が高いということの表れのように感じます。卵子凍結制度導入の反響についてはいかがでしたか。

田中:こういった内容の制度については、個々人が実際にやろうと決断するまで時間がかかるものだと思っていました。しかし実際は研修直後からすぐ申し込みがあり、把握しているだけで導入後1ヶ月で3名ほどの申し込みがありました

今後の展望は?

 ーありがとうございました。最後に今後の展望や、グレイスグループに期待することについてお聞かせください。

田中:定期的に研修は実施していく予定ではあるのですが新しい従業員も常時入ってくるので、将来的にはEラーニングに近いような形式で理解を深めてもらえるような研修を用意したいと思っています。 また、「実際どうなの?」という疑問に答えられるコンテンツがあると良いなと考えています。クリニックのレビューや、どんな検査なのか、痛いのか、大変だったことはなんなのか、リアルに想像できるような材料があると、決断する際の後押しになるかなと。 私たちは「女性の活躍推進」や、「女性だから」という文脈での制度設計はしていません。それでも現在は正社員で男女比半々くらいで、女性管理職比率は35%ほどと、他の企業に比べて高い水準となっています。何%を目指そうといった指標を持ったことはなく、性別に関係なくフラットに競争できるのが私たちの強みだと思っています。今後も私たちが大切にしている考え方は崩さず、社員やご家族のライフイベントを充実させ、バックアップしていける組織を目指しています。

 

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