大阪府が妊娠・出産の希望を含むライフプランを考え、日々の健康に向き合う「プレコンセプションケア」の推進と、必要に応じて医療につながる機会を提供することを目的に「早発卵巣不全患者等妊よう性温存治療助成試行事業」を令和7年7月10日より受付開始しました。プレコンセプションケアに関する講座を受講した18〜39歳の女性を対象に、AMH検査費用を1万円助成、さらにAMH値が1.0ng/ml以下かつ医師が卵子凍結を行うことが適当と認めた方を対象に卵子凍結費用を20万円・保管費用を2万円/年助成します。また、本事業で凍結した卵子を使用し、体外受精などの「生殖補助医療」を実施される方には25万円/回が助成される予定です。(40歳未満は6回、40〜43歳未満は3回まで)※AMH検査は既婚・未婚、卵子凍結は未婚のみ、生殖補助医療は既婚(事実婚を含む)が対象

画像出典:大阪府HP
制度の詳細は大阪府のHPをご確認ください
https://www.pref.osaka.lg.jp/o100040/kenkozukuri/boshi/souhaturansou.html
各項目ごとの詳細(ページ内リンク先)
プレコン講座についてはこちら
AMH検査についてはこちら
卵子凍結についてはこちら
凍結卵子の保存維持管理についてはこちら
生殖補助医療についてはこちら
目次
AMH検査の費用助成について
プレコン講座の受講を修了され、AMH検査や卵子凍結について正しく理解した上で、AMH検査(卵巣の予備能を測る血液検査)の受検を希望される方に対し、検査に係る費用が助成されます。プレコン講座は講座受講申し込み時点で大阪府内に住所を有する満18~39歳の女性が対象です。講座は令和7年8月下旬より月2回程度開催予定です。
対象者は?
- AMH検査に係る本事業の助成金の交付申請日時点において大阪府内に住所を有すること
- AMH検査のための採血日時点における年齢が満18歳から満39歳(令和7年度中に採血を行う場合は令和7年4月1日時点における年齢が満39歳であるときを含む)までの女性であること
- AMH検査のための採血日の属する年度において、本事業のプレコン講座の受講を修了していること
※すべて該当する方が対象
プレコン講座の受講後アンケートへのご回答をもって「受講修了」とします(アンケートの回答がない場合は助成対象外です)。
※プレコン講座受講修了後、同一年度内にAMH検査を受検できなかった方は、次年度に再度プレコン講座を受講いただきます。
助成金額は?
- 助成対象となる経費・・・受検、検査結果の説明にかかる初診料、再診料、助言相談料、検査料
- 助成の上限額・・・1万円
- 助成回数の上限・・・1人1回限り
卵子凍結の採卵費用助成について
医療機関で早発卵巣不全の診断を受けた方や、AMH検査の値が1.0ng/ml以下の方(※)かつ、医師が卵子凍結を行うことが適当と認めた方に対し、卵子凍結に係る費用を助成します。※本事業による助成を受けてAMH検査を受検した方に限ります。(府の助成を受けずにAMH検査を受検した場合は、検査値が1.0ng/ml以下の場合でも助成対象にはなりません。)
対象者は?
- 卵子凍結のための採卵日から卵子凍結に係る本事業の助成金の交付申請日時点までの間において、継続して大阪府内に住所を有すること
- 卵子凍結のための採卵日時点における年齢が満39歳(令和7年度中に採卵を行う場合は令和7年4月1日時点における年齢が満39歳であるときを含む)までの女性であること
- 医療機関において、早発卵巣不全の診断を受けていること又は本事業の助成金の交付を受けて受検したAMH検査の結果が1.00 ng/mL以下であり、AMH検査を受検した医療機関の医師から卵子凍結の実施が適当と認められていること
- 採卵日時点において婚姻(事実婚を含む。以下同じ。)をしていないこと
※すべて該当する方が対象
※早発卵巣不全の診断を受けた方は、18歳未満の方も助成対象となります。
助成金額は?
- 助成対象となる経費・・・採卵準備のための投薬、採卵及び卵子の凍結に要する費用
- 助成の上限額・・・20万円(※1)
- 助成回数の上限・・・1人1回限り(※2)
※1 なお、1つの採卵周期当たりの上限金額は、次のとおり
(ア)採卵したものの卵が得られない又は状態の良い卵が得られないため中止した場合・・・10万円
(イ)(ア)以外の場合・・・20万円
※2 ただし同一年度内に実施されたものは、上限額の範囲内で合算して申請可能
指定医療機関は?(Grace Bank提携先)
卵子凍結保管サービスのGrace Bankが提携している指定医療機関は以下のとおりです。(令和7年7月10日時点)
- なかむらレディースクリニック(大阪府吹田市|江坂駅徒歩3分)
- 後藤レディースクリニック(大阪府高槻市|高槻駅徒歩2分)
- 越田クリニック(大阪府大阪市|阪急梅田駅徒歩5分)
卵子凍結の保管費用助成について
本事業で卵子凍結を実施された方に対し、凍結卵子の保存維持管理に係る費用が助成されます。
対象者は?
- 凍結維持管理に係る本事業の助成金の交付申請日時点において、大阪府内に住所を有すること
- 凍結維持管理に係る本事業の助成金の交付を受けようとする年度において、府が本事業による卵子凍結を実施した者に対し年1回実施する調査へ回答していること
※すべて該当する方が対象
助成金額は?
- 助成対象となる経費・・・凍結卵子の保存維持管理にかかる経費(※)
- 助成の上限額・・・1回(年)あたり2万円
- 助成回数の上限・・・令和11年度分まで
※保存開始日が属する年度の翌年度以降に要する費用に限ります。
卵子凍結保管サービスはGrace Bank(グレイスバンク)がおすすめ
この記事でご紹介したクリニックをはじめ、生殖補助医療の実績ある提携クリニックで採卵した卵子を、安心して保管できるのが卵子凍結保管サービスGrace Bank(グレイスバンク)です。
卵子凍結保管サービスGrace Bank(グレイスバンク)の特徴
- 確かな実績を持った経験豊富な生殖補助医療クリニックと提携。将来の体外受精時には、凍結卵子をどの提携クリニックでも利用可能
- クリニック内の小型タンクによる保管とは異なり、さい帯血バンクのステムセル研究所と提携し、25年以上無事故を誇る専用大型タンクで一括管理
- 保管施設は地震や津波に強いエリアに設置され、停電対策も万全、安心のシステムで大切な卵子を保管
保管費用は初期費用として55,000円(税込)、保管費用として年払い38,500円(税込)または月払い3,850円(税込)の2つのプランからお選びいただけます。
まとめ
卵子凍結とは、将来の妊娠に備えて、若い時期の健康な卵子を採取し、凍結保存しておく技術です。加齢とともに卵子の質や数は低下していくため、将来妊娠を希望する女性にとって、妊娠の可能性を高めるための選択肢の一つとなっています。
東京都、大阪府池田市、山梨県、そして千葉県柏市と、卵子凍結の費用を助成する地方自治体が増えています。さらに兵庫県姫路市では、卵子凍結に最大40万円の助成をすること、東京都港区や千代田区では、都内の卵子凍結助成金を利用した区在住者に最大10万円上乗せすることを発表しました。複数の自治体が卵子凍結費用の助成をする方針を示しており、日本国内でも卵子凍結への関心が高まっていることがわかります。
卵子凍結にかかる費用は、クリニックによって異なりますが、数十万円から百万円近くかかり、決して安価な金額ではありません。費用面の負担が原因で卵子凍結に踏み出せなかった女性の大きな後押しとなることでしょう。大阪府の卵子凍結費用助成はAMH検査の値が1.0ng/ml以下の方かつ、医師が卵子凍結を行うことが適当と認めた方に限定されますが、将来のために卵子凍結を検討されている方は、まずはプレコンセプションケアの講座を受講し、AMH検査を受けてみてはいかがでしょうか。(AMH検査は上限1万円/人の助成)
また、企業によっては福利厚生として卵子凍結費用を補助する制度を設けているところもあります。卵子凍結について興味がある方・実際に検討されている方は、ぜひ凍結卵子保管サービスGrace Bank(グレイスバンク)の無料セミナーをご活用ください。より詳しく卵子凍結の相談・検討をしたい場合は無料の個別相談がおすすめです。
- Grace Bank(グレイスバンク)所属スタッフが、グレイスバンクのサービス内容・ご利用の流れ・お手続き・クリニック選び等のご不明な点について個別にお応えします。
- グレイス杉山クリニックSHIBUYAで実際に卵子凍結業務にあたる培養士カウンセラーが、卵子凍結自体のご質問や、医学的なご相談に個別でお受けします。