卵子凍結について

妊娠できる卵子を育てる7つの方法と凍結保存について

女性の妊娠する力は卵子の「」にかかっています。

そして、卵子の質は年齢に影響されると言われています。

今回は妊娠できる卵子を育てる7つの方法をご紹介いたします。また、妊娠できる卵子を保存する「卵子凍結」についてもご紹介いたします。

妊娠できるかどうかは卵子の「質」が重要


妊娠に重要なのは、卵子の「質」です。

人間は年齢とともに老化していきますが、卵子も年齢とともに老化し、「数」も「質」も低下します。実は卵子の「数」は生まれたときから決まっていて、増えることはなく年齢と共に減り続けます。

卵子の「質」も老化とともに低下します。受精した後きれいに細胞分裂して着床し、妊娠にいたるための機能が衰えていくのです。

妊娠に重要なのは卵子の「数」よりも、妊娠に至るための「質」であるとされています。卵子の「質」は年齢に影響されます。年齢があがると妊娠確率が低くなるのはこのためです。


妊娠できる卵子を育てる7つの方法

妊娠できる卵子を育てるためには、日頃から女性ホルモンのバランスを整えることが重要です。

女性ホルモンのバランスが乱れると、卵巣機能が衰え、卵子の老化を早めるおそれが出てきます。では、具体的にどのようなことに気を付けていけば良いでしょうか?

バランスの良い食事


女性ホルモンのバランスを整えるには、バランスの良い食事が大切です。特に女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンをふくむ大豆製品を摂ると良いでしょう。

また、ホルモンのもととなる動物性たんぱく質をふくむ肉や魚や卵を摂るようにしましょう。そして、おやつを食べる時は栄養の補充を考えて、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富にふくむ、くだもの・ナッツ類・さつまいもなどを食べるように心がけることができると理想的です。

十分な睡眠


女性ホルモンの分泌は、自律神経に影響されます。しっかり睡眠をとって、自律神経のバランスを整えることが大切です。

適度な運動


適度な運動は血行を良くして基礎代謝をあげ、自律神経のバランスを整えます。これは、女性ホルモンのバランスを整えることにもつながります。軽いランニングやウォーキング、ストレッチ、ヨガなどの有酸素運動がおすすめです。

体をあたためる


女性ホルモンのバランスを整えるには、体の「冷え」をとることも重要です。適度な運動、お風呂で湯船にゆっくりつかる、首・手首・足首を冷やさない、足首の内側にある三陰交というツボを押すなど、血行を良くするよう心がけましょう。

ストレス解消


女性ホルモンのバランスを整えるには、ストレス解消が大切です。ストレスによって分泌されるホルモンは、排卵抑制や女性ホルモンの分泌を抑制するため、ストレスを溜めると妊娠しにくくなってしまいます。適度な運動、趣味などでストレス解消しましょう。

サプリメントは注意をしたうえで活用を


女性ホルモンの分泌を助ける働きのある成分を含むサプリには、大豆イソフラボン、エクオール、ビタミンE・ビタミンB6などがあります。

必要な栄養は、食事から摂るようにするのを基本としたいところですが、不足する栄養素を補う目的でサプリメントを活用するのも良いでしょう。

ですが安易にサプリメントで済ませることのないように注意しましょう。日常の食事での栄養は、過剰摂取にはほぼなりませんが、サプリメントは異なります。自己判断でとることが心配な方は、医師のアドバイスを受けると安心ですね。

漢方薬は、昔から女性ホルモンバランスの乱れによるトラブルに用いられてきました。血や気の巡りをよくして、女性ホルモンのバランスを整える漢方を試してみるのも良いかもしれません。


妊娠できる卵子を保存できる「卵子凍結」とは

女性が妊娠できる能力は20代前半がピークといわれています。そして、その能力は35歳を機にぐっと下がります。

若いうちに妊娠できる質の高い卵子を凍結保存しておくと、将来妊娠したいときに妊娠できる可能性が高くなります。卵子凍結とは卵巣から採取した卵子(精子と受精させる前の未受精卵)を将来の妊娠に備えて凍結保存する技術です。

卵子凍結を行う際には、確実に卵子を採取するため、排卵誘発剤を使って卵巣刺激を行い、いくつかの卵胞を育てて採卵に臨みます。こうすることで、一度に複数個の卵子を採取することができます。

採卵の際には、超音波画像で卵巣を確認しながら、腟の壁越しに卵巣内の卵胞を針で穿刺し、卵胞液ごと吸引・回収します。採卵した卵子は、高濃度の凍結保護剤で処理しながら急速に凍結します。細胞内の水分を除去し固体と液体の中間状態を保ちながら高速で凍結することで細胞を傷付けることなく凍結保存することができます。

凍結後、マイナス196℃の液体窒素内に保存することにより半永久的にそのままの状態を保つことができます。そして将来妊娠を希望する際には、凍結しておいた卵子を融解して顕微授精を行い、 得られた受精卵(胚)を培養して胚移植します。

卵子凍結には、若いうちに妊娠できる卵子を保存することで将来の妊娠率を高めることができるというメリットがあります。卵子凍結をすることで将来の不妊への不安を解消し、自分らしいライフプランの実現を目指すのも良いかもしれません。

こちらのページに卵子凍結の詳しいことが載っていますのでぜひご参照下さい。


まとめ

卵子は年齢とともに老化し、妊娠できる機能も低下していきます。妊娠できる卵子を育てるためには、女性ホルモンのバランスを整えることが大切です。

卵子が若く妊娠できる機能が高いうちに、凍結保存できる「卵子凍結」サービスの利用もおすすめです。

Grace Bankでは専門医による無料セミナーや、カウンセラーによる個別相談会(いずれもオンライン)を実施しています。専門医による解説で知識と理解を深めたうえで、カウンセラーへの個別相談で個人的な疑問や不安を解消できます。

卵子凍結についてもっと知りたい方はこちら



▼この記事の監修は…

医師紹介:岡田 有香(おかだ ゆか)
産婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、グレイス杉山クリニックSHIBUYA院長
順天堂大学医学部卒/聖路加国際病院8年勤務 現在まで産科、婦人科全ての領域に携わる。不妊治療を行う中で、不妊予防に興味を持ち、自身のInstagram(@dr.yuka_okada)でも生理痛や不妊、妊活の知識を発信している。

  • 資格:da Vinci certified First Assistant (ダビンチ認定資格取得術者) 、日本母体救命システム普及協議会J-CIMELSプロバイダー
  • 所属学会:日本産婦人科学会、日本生殖医学会、日本女性医学会、日本産科婦人科内視鏡学会、NPO法人日本内膜症啓発会議

管理栄養士紹介:小林 れい子(こばやし れいこ)
管理栄養士
長野県生まれ、東京農業大学栄養科卒業。保健所の生活改善推進員として、講義と調理講習を行う。この活動が認められ農林水産大臣賞を受ける。その後墨田区公立保育所に勤務、平行して職場内研修の講師を務める。その後は、調理専門学校で講義を行う。長年の保育所での実体験に基づいた乳幼児期の食育活動をライフワークとしている。

管理栄養士紹介 小林 れい子(こばやし れいこ) 管理栄養士 長野県生まれ、東京農業大学栄養科卒業。保健所の生活改善推進員として、講義と調理講習を行う。この活動が認められ農林水産大臣賞を受ける。その後墨田区公立保育所に勤務、平行して職場内研修の講師を務める。 その後は、調理専門学校で講義を行う。 長年の保育所での実体験に基づいた乳幼児期の食育活動をライフワークとしている。

▼参考文献・引用

  • 「女医さんが教えてくれた女性ホルモンがわかる本」 主婦と生活社  網野幸子監修
  • 「赤ちゃんがほしいご夫婦のための不妊治療バイブル」 不妊治療情報センター CION
  •  日本がん・生殖医療学会 http://j-sfp.org/index.html
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