卵子凍結について

生理が短い原因は?早めの気づきが病気や不妊リスクを知るチャンス

生理の周期が短い、生理の日数が短いのが気になっていて、原因を知りたい方、近い将来妊娠したいと考えているため、生理が短いことによる健康や不妊のリスクを心配している方へ。生理の周期や生理の日数が短い原因、生理が短いことでどんな影響が出るのかを解説します。

2つの短い生理とは?

短い生理とは、生理の周期が短いものと、生理の日数が短いものの2種類があります。

生理周期の正常範囲は25〜38日の間にあり、変動が6日以内とされています。生理の日数は3〜7日間で、平均で5日間です。

女性の生理周期は、卵胞期、排卵期、黄体期、月経期の4つの時期に分けられます。

卵胞期は、下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌され、卵子の元となる胞状卵胞が成熟する時期です。基礎体温では低温期の時期です。

排卵期になると、卵胞が十分に成熟し卵胞ホルモンの分泌もピークになります。黄体化ホルモンの分泌も急激に上昇し、卵胞から卵子が飛び出します。基礎体温は排卵を境に高温期になります。排卵した後の卵胞は黄体化ホルモンの働きで黄体という構造に変わります。そして、黄体から黄体ホルモンが分泌されることにより、子宮内膜の状態が変化し受精卵を迎える準備が整います。これが黄体期で基礎体温は高温期が続きます。

排卵から約2週間後、受精卵がやってこないと子宮内膜は剥がれ落ち、血液と共に月経として排出されます。これが月経期です。卵巣の黄体は白体と呼ばれるものに変化し、黄体ホルモンも卵胞ホルモンも急激に減少します。基礎体温は下がり、月経後に再び卵胞期が始まります。

生理周期が短い頻発月経

生理周期が正常とされる25〜38日よりも短いものを頻発月経といい、月経異常のひとつとされています。逆に生理周期が長い場合を稀発月経といいます。生理期間が正常より長くても短くても病気が潜んでいる可能性があります。

生理日数が短い過短月経

生理の日数が短く、2日以下しか続かないものを過短月経といいます。日数が短いので生理期間中の総経血量も少なくなります。

頻発月経の原因

頻発月経の原因には思春期や更年期のような年齢によるものと、病気によるものがあります。

思春期や更年期によるもの

生理を迎えたばかりの思春期や生理が終わる閉経期には、ホルモン量が著しく変化することで頻発月経が発生しやすくなります。

病気によるもの

頻発月経を引き起こす病気には次のようなものがあります。

卵胞期の短縮

卵胞期の短縮とは、生理開始から排卵までの約14日間の卵胞が発育する期間が短くなる状態です。そのため、排卵までの期間も短くなります。基礎体温の低温期が14日以下になるのが特徴です。加齢により卵巣機能が低下することが原因で起こる事が多いです。

黄体機能不全

黄体機能不全とは、黄体期が短くなる状態で、黄体からのホルモン分泌が不十分になったり、黄体の存続が短縮したりします。排卵後妊娠を継続するために役立つ黄体ホルモンの分泌が不足するため、不妊や流産の原因になると考えられています。 

過短月経の原因

過短月経の原因には、ホルモンバランスの乱れによるものと病気によるものがあります。

ホルモンバランスの乱れによるもの

疲労、ストレス、睡眠不足、過剰なダイエット、激しい運動などによって、ホルモンバランスは乱れやすくなります。特に体の発達が未成熟な10代女性や更年期の女性はホルモンバランスが乱れやすくなります。

病気によるもの

過短月経を引き起こす病気には、子宮の発育不全、甲状腺機能の異常、卵巣機能の低下などがあります。これらの病気には不妊のリスクが潜んでいます。早期に発見し、治療を行うことが大切です。

生理が短いのは危険?病院に行く目安は?

頻発月経と過短月経は同時に起こることも多いようです。突然生理の量が減った、生理中に激しい下腹部の痛みがある、生理不順(頻発月経や過短月経)が続くなどの症状がある場合には、早めに病院に行くことをおすすめします。

生理が短いと妊娠しにくい可能性も

頻発月経や過短月経の原因は妊娠に不可欠なホルモンバランスの乱れであることも多く、放置していると、不妊の原因にもなることもあります。ホルモンバランスの乱れはすぐに治ることは少なく、治療が早いほど将来の妊娠に備えることができます。早めの気づきと治療が大切です。

「卵子凍結保存」で将来の妊娠に備えよう

卵子の数は生まれたときから決まっていて、増えることはなく年齢と共に減り続けます。また、卵子は実年齢とともに老化し、妊孕性(妊娠する力)が低下します。加齢による卵子の減少および質の低下は、妊娠確率の低下や胎児リスク増加の原因になります。そんな悩みを解決する手段の一つに「卵子凍結保存」があります。「卵子凍結保存」は、若く妊孕性の高い卵子を凍結保存しておくことで、将来妊活を開始したときの不妊リスクに備えることができます。1年でも卵子が若いうちに卵子凍結保存をしておくことが、数年後に不妊治療の成功率を大きく左右することもあります。

卵子凍結は、排卵誘発剤を使って卵巣刺激を行い、いくつかの卵胞を育てて複数個の卵子を採取します。採卵した卵子は、マイナス196℃で凍結保存します。卵子凍結にかかるコストは1回の検査・採卵・凍結費用で30~50万円、保管費用は年間3~5万円です。

国内最大級の卵子凍結保存バンクであるGrace Bankは、全国の有名不妊治療クリニックと多数連携しています。また、20年以上無事故の安心保管システム、利用しやすい費用体系が整っており、多くの方に選ばれています。

【体験談】となりの卵子凍結保存~34歳、卵子凍結を経てリラックスした自分に~

 実際に卵子凍結保存をされた方の体験談をご紹介します。

まとめ

生理不順には将来の不妊のリスクにもなる病気が潜んでいることがあります。「いつか子どもを産みたい」と思っている方は、生理が短いなどの生理不順をきっかけに、自分の体と向き合うことが大切です。将来の出産を考える時に、卵子凍結も選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。

▼参考文献

監修者

名倉 優子 なぐら ゆうこ

杉山産婦人科 日本産科婦人科学会専門医


杉山産婦人科 (東京都新宿区)

70年あまりの歴史を持ち、過去10000人以上の患者様と向き合ってきた生殖医療専門クリニックのトップ施設。
不妊検診センター、内視鏡手術、体外受精など生殖医療に特化。
新宿駅至近の好立地で、19時まで診療しており、仕事と生殖医療の両立をサポート。

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