セミナーレポート

グレイス杉山クリニックSHIBUYA岡田院長に聞く!【Q&A8問】男性の肥満も妊娠に影響する?

不妊の原因は男性と女性、どちらにあるのでしょうか。

実は、その理由の半分は男性にあるということはあまり知られていません。2017年の世界保健機関(WHO)によると、男性のみに原因があるケースが24%、男女両方に原因がある場合が24%となっています。

では、男性はどのように妊活に臨んだらいいのでしょうか。

今日は「グレイス杉山クリニックSHIBUYA」の岡田有香院長が、オンラインセミナーで寄せられた8つの質問に答えます。

卵子の質を変える方法はないのでしょうか?

岡田:基本的に卵子の質に関わるのは年齢です。年齢で起こる卵子の老化は止められず、質も変えられないのが現状です。

それ以外で卵子の質に関わるものがタバコ、肥満です。卵子の質を保ちたいという場合、生活の上で喫煙、肥満は避けてください。

卵子凍結をいつから考えたらいいでしょうか?

岡田:タイミングとしては30代前半の方がいいでしょう。30代後半であっても、卵子がある程度まとまって取れるようであれば、将来の妊娠の可能性が高まります。

採卵できる個数に関しては個人差があるので、何人くらい子どもが欲しいのかなど、将来の希望と状況に応じてみていく必要があります。

男性の肥満も妊娠に影響するのでしょうか?

岡田:影響します。男性でよく言われているのが、生活スタイルが重要だということです。

長時間座った姿勢で作業することが多かったり、下半身を締め付ける下着を着用したりすると、血流が悪くなって不妊の因子に影響すると言われています。

また、アルコールの飲み過ぎ、タバコも影響するので、生活習慣から考えると良いでしょう。

男性の妊活には、どんなことがありますか?

岡田 : クリニックに行きづらいかもしれないのですが、精子の検査をしてほしいと思います。精液があっても、その中に精子がない場合があります。

また精子があっても少ない人、精子の運動がないという人もいるのです。不妊の原因として、その半分は男性側にあると言われています。

原因はほとんどの場合、「女性にある」というイメージを持つ人が多いのですが、実はそうではありません。

35歳を超えて妊活を考えている人は、男性も女性も体のチェックから始めてください。35歳以降は、妊活において一年一年が大事になってきます。

35歳より前だったら、自然妊娠を1年間トライして、と考えることができるのですが、生殖医学会でも、「35歳を超えたら体のスクリーニングから」と言っています。それくらい、一年一年、時間が大切になってくるということです。

検査については、男性は泌尿器科に行かれても良いですし、女性と一緒に不妊治療のクリニックに行っても検査ができます。

「卵子の質=年齢」ということです。私は42歳ですが、どう考えたらいいでしょうか?

岡田 : 42歳という年齢から、卵子凍結するとなると、かなり個数が必要になってきます。AMH(アンチミューラリアンホルモン)の値が高く、卵子の在庫があってたくさん採卵できそうだということであれば、卵子凍結を検討してもらってもいいかと思います。

けれども、もし今パートナーがいて、どうしようかと悩む時期であるならば、不妊治療、もしくは受精卵の凍結に進んでもらった方が妊娠の可能性が高くなるので、どちらを選択したいかということだと思うのです。

クリニックは採卵の場所というだけでなく、どれだけ患者さんがお子さんを欲しいと考えているのか、そこにどんなソリューションがあるのかということを気軽に相談できる場所だと考えてほしいと思います。ぜひクリニックにいらしてみてください。

グレイス杉山クリニックSHIBUYAに通うとすると、採卵まで何回通院しますか?

岡田:卵子凍結の場合、初診で来院してもらい、次に生理3日目までに一度、そして一週間後の経過を見ます。最後に採卵のために来院してもらうので、合計4回です。

初診はいつでもいいのですが、2回目の受診は生理開始から3日目までに受けてもらう必要があります。ここから一週間後の経過を見ながら採卵予定日がおおよそ決まってきます。

初診の時に余裕を持ってきてもらえば、後半の日程が決まると思います。忙しい人が多いので、渋谷のクリニックでは「採卵の日程をこの日にしてほしい」という患者の方もいます。

そこで採卵日の目安として、3日くらいの幅をもって休めるように整えておいてください。その期間内に採卵できるよう、ピルを使ったりして生理の周期を調整していくことができます。

最初に月経を迎えた年齢は9歳です。現在33歳ですが生理の周期は28〜30日と正常です。これは卵子の年齢、数に影響しますか?

岡田:卵子は新たに作られることがなく、どんどん減っていってしまうものです。月経が始まった年齢も、卵子の数に関わりがあります。

ただ、一度の生理の回数によって、失われる卵子の数も個人差があります。生理が少ないから、失われる個数が少ないと一概にいうことはできません。一度クリニックに相談してください。

将来、ヨーロッパで凍結卵子を使いたいのですが、輸送はできるでしょうか。

岡田:使用してもらう際は、現在のところ13の提携クリニックから選んでもらうのが条件になってしまうと思います。

もし海外で使う予定ということであれば、海外でしていただくのが確実ですが、その際は国によって日本よりも採卵費用がかかってくる可能性があります。

将来的には、提携が増えたりしたら状況はまた変わってくると思っています。

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