38歳。「子どもは欲しいけれど、今はまだタイミングじゃない」「仕事も頑張りたいし、パートナーとの出会いもまだわからない」とこれまで見送ってきた妊娠について、真剣に考え始める年齢かもしれません。
卵子凍結は、将来の妊娠の可能性を高めるための選択肢の一つです。しかし、卵子凍結に関する情報が溢れる中で、「38歳だともう遅い?」「妊娠確率は?」「費用はどれくらいかかるの?」「どんなリスクがあるの?」など、様々な不安や疑問を抱えている方も多いはずです。
この記事では、38歳からの卵子凍結について、成功率や費用、メリット・デメリット、クリニック選びのポイント、そして実際の体験談まで、後悔しないための完全ガイドとして詳しく解説します。
目次
38歳、卵子凍結はまだ間に合う?知っておくべき事実と可能性
38歳を迎え、卵子凍結を検討されている方も多いのではないでしょうか。「38歳だともう遅いのでは…?」と不安に感じている方もいるかもしれません。結論から言うと、38歳でも卵子凍結は可能です。しかし、年齢が上がるにつれて卵子の質や数は低下するため、成功率や妊娠率に影響が出ることが事実です。この記事では、38歳からの卵子凍結について、可能性と現実的なデータ、そして成功率を高めるためのポイントを解説します。
38歳で知っておきたい、加齢による卵子の減少と老化について
卵子は胎児のときに作られ、最大で700万個あるのですが、時間の経過とともに自然と数を減らしていきます。赤ちゃんとして生まれてくる頃にはすでに200万個までに減っていて、月経が始まる頃には20~30万個となり、月経の度に約1,000個ずつ減っていくと言われています。10代では30万個あった卵子は、30代では2~3万個となり、その数は1,000個を切ると閉経します。
年齢を重ねるごとに、卵子の老化(質の低下)も進みます。
38歳以上の流産確率は26.2%で、年齢とともに確率は高くなっていきます。卵子の質の低下は受精しにくくなったり、着床しにくくなったりする他、染色体異常のリスクが高まると言われています。さらには、35歳ではダウン症候群の子が生まれる頻度が0.2%、40歳では0.9%、染色体異常をもつ子が生まれる頻度が35歳では0.5%、40歳では1.5%と年々確率が上がっていきます。
出典:日本産科婦人科学会 ARTデータブック2018
出典:「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」2013|厚生労働省より
具体的には、38歳の体には、以下の様な変化が起こります。
- 卵子の数の減少:年齢とともに卵子の数は減少します。38歳では、20代の頃と比べて卵子の数が大幅に減少している可能性があります。
- 卵子の質の低下:卵子の質は年齢とともに低下します。染色体異常のリスクが高まり、受精しにくくなったり、着床しにくくなったりする可能性があります。
- 妊娠率の低下:卵子の数の減少と質の低下により、妊娠率が低下します。38歳では、若い頃と比べて妊娠率が低くなる傾向があります。
これらの点を踏まえた上で、38歳でも卵子凍結は将来の妊娠の可能性を高める選択肢の一つであることを理解しておくことが重要です。
38歳の卵子凍結の成功率は?
卵子凍結の成功率は、クリニックや個人の体質によって異なります。まず凍結した卵子を融解した時の生存確率と、その後の受精率を見ていきましょう。
項目 | 確率 |
---|---|
凍結卵子融解後の卵子生存の確率 | 80~95% |
融解後の卵子に精子を注入した場合の受精率 | 60~80% |
さらに、質が良好な受精卵(10個あたり)が確保できた場合に妊娠できる確率を見ていきます。こちらは採卵時の年齢によって割合が異なります。
年齢 | 妊娠確率(凍結卵子を融解後に質が良好な受精卵が確保できた場合※10個あたり) |
---|---|
30歳以下 | 80%程度 |
31~34歳 | 75%程度 |
35~37歳 | 53%程度 |
38~40歳 | 30%程度 |
41歳以上 | 20%以下 |
出典:https://grace-sugiyama.jp/about_freezing
これらの数値はあくまで平均値であり、個々の結果は様々な要因に影響を受けますが、38歳で卵子凍結をした場合、質が良好な受精卵が確保できた場合の10個あたりの妊娠率は30%程度になります。年齢以外にも、生活習慣、体質、使用する薬剤、クリニックの技術力などが妊娠率に影響を与える可能性があります。成功率を高めるためには、信頼できるクリニックを選び、医師と綿密な相談をし、安心できる保管体制を選ぶことが重要です。
38歳では何個の卵子が採卵できるのか?
卵子の生存率とその後の着床率を考えると、なるべく若い年齢で卵子凍結をし、10個以上の未受精卵を凍結保存しておくことが望ましいことがわかります。医療機関の調査(※)によると、1人当たりの凍結する卵子の数の目標を35~39歳では、15.8個としています。その目標に対し、実際に1回の採卵当たりで凍結できる卵子の個数は、35~39歳で7.8個という結果になりました。
※卵子凍結への支援の検討に関する状況調査結果 令和5年(2023)年9月東京都福祉局 子供・子育て支援部
年齢を重ねるごとに、卵子凍結をする個数の目標が高くなる一方で、実際に採卵できる数が少なくなることがわかります。妊娠のために必要な卵子の個数が取れない場合、採卵をする回数が増えるため、体の負担だけではなく費用の負担も大きくなることがあります。
そのため、38歳の卵子凍結では、一度の採卵で多くの卵子を採卵することがポイントとなっています。凍結する卵子の目標数や採卵の方針などはクリニックによりことなりますので、受診の際にクリニックの方針を確認することをおすすめします。
38歳からの卵子凍結、妊娠率を高めるためには?
38歳で卵子凍結を行う場合、妊娠率を高めるために以下の点を意識しましょう。
- 健康的な生活習慣:バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠は卵子の質を向上させるために重要です。禁煙、節酒も心がけましょう。
- 信頼できるクリニック選び:実績豊富な医師、最新の設備、丁寧なカウンセリング体制が整っているクリニックを選びましょう。複数のクリニックを比較検討し、自分に合った場所を見つけることが大切です。
- 複数回の採卵:年齢が高くなるほど、一度の採卵で得られる卵子の数は減少します。妊娠率を高めるために、複数回の採卵を検討する必要があるかもしれません。
- 医師との綿密な相談:自身の健康状態、ライフプラン、妊娠に対する希望などを医師に伝え、最適な治療計画を立ててもらいましょう。不安な点や疑問点は、遠慮なく質問することが大切です。
38歳で卵子凍結、費用はどのくらい?具体的な費用と助成金制度
卵子凍結にかかる費用相場|38歳の場合
卵子凍結の費用は、クリニックによって異なり、年齢によっても影響を受けます。38歳の場合、費用相場は大きく分けて以下の3つの項目から構成されます。
費用項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
検査費用 | 10~30万円 | 血液検査、ホルモン検査、超音波検査など。クリニックによって内容が異なるため、費用も変動します。 |
採卵・凍結費用 | 20~50万円 | 採卵手術費用、麻酔費用、凍結費用が含まれます。採卵できる卵子の数によって費用が変動する場合があります。麻酔は局所麻酔と静脈麻酔があり、静脈麻酔の方が費用が高くなります。グレイス杉山SHIBUYAクリニックでは、凍結する卵子の個数が1~5個の場合36万3千円(税込)、6個以上の場合41万8千円(税込)のパッケージ料金を提供しています。 |
保管費用 | 年間3~5万円/1ケーン | 凍結卵子の保管費用は、年間費用として発生します。グレイスバンクでは、年間38,500円(税込)の年払いプランと、月払い3,850円(税込)のプランがあります。 |
これらの費用を合計すると、38歳で卵子凍結を行う場合、最低でも50万円程度、採卵する回数を多くなると場合によっては100万円近く費用がかかる可能性があります。費用はクリニックによって大きく異なるため、事前に複数のクリニックを比較検討し、パッケージ料金を提供している先を選ぶことや価格がしっかりと明記されているクリニックを選ぶことが重要です。
また、2回目以降の採卵費用が割引になるクリニックもあるので、複数回採卵をする可能性がある場合は、割引制度があるクリニックを選ぶものいいかもしれません。グレイス杉山クリニックSHIBUYAでは2回目以降の採卵料金は、卵子5個以下の凍結で22万円(税込)、6個以上で27万5千円(税込)となります。
詳しい料金はこちら⇒https://grace-sugiyama.jp/price
分割払い、ローンなどの支払い方法
高額な費用負担を軽減するために、多くのクリニックでは分割払い、または医療ローンを利用できるシステムを導入しています。 具体的な支払い方法はクリニックによって異なりますので、事前に確認が必要です。クレジットカード払いも可能な場合もあります。また、一部のクリニックでは、独自の優遇ローン制度を提供している場合もあります。
利用できる助成金・補助金制度
卵子凍結費用の一部を助成する制度が、国や自治体によっては存在します。2024年12月現在、以下の制度が利用できます。
- 厚生労働省「小児・AYA世代がん患者等に対する妊孕性温存研究促進事業」:小児・AYA世代のがん患者を対象とした助成金制度です。卵子凍結が対象となる場合があります。
- 東京都「卵子凍結にかかる費用助成」:東京都内に居住する18歳から39歳の女性を対象に、卵子凍結・保管費用を最大30万円助成する制度です。
- 大阪府池田市「卵子凍結費用助成事業」:大阪府池田市に居住する18歳から39歳の女性を対象に、卵子凍結・保管費用を最大30万円助成する制度です。
- 山梨県「卵子凍結支援事業」:山梨県に居住する18歳から39歳の女性を対象に、医療機関(及び調剤薬局)に支払った卵子凍結費用の総額の1/2、上限20万円(※県外医療機関の場合は上限10万円)を助成する制度です。
これらの制度の利用条件や申請方法は、それぞれの自治体によって異なります。また、企業によっては、福利厚生として卵子凍結費用の一部または全額を補助する制度を導入している場合もあります。卵子凍結を検討する際には、これらの助成金・補助金制度や企業の福利厚生制度についても、事前に確認することをお勧めします。
費用に関する情報は、最新の情報と異なる可能性があります。必ず各クリニックへ直接お問い合わせの上、最新の情報をご確認ください。
38歳で卵子凍結するメリット・デメリット|リスクと対策を徹底解説
卵子凍結のメリット|38歳にとってのメリットとは?
38歳で卵子凍結を検討する際に、まず知っておきたいのがそのメリットです。年齢を重ねるごとに卵子の質と数は減少するため、将来の妊娠を希望するなら、若い頃の卵子を保存しておくことは大きなアドバンテージとなります。具体的には、以下のメリットが挙げられます。
メリット | 詳細 |
---|---|
妊娠の時期を自由に選択できる | キャリアやパートナーとの状況が整ってから妊娠を検討できるため、ライフプランに合わせた出産が可能になります。 |
年齢による卵子の質の低下を防げる | 38歳時点の卵子の質を維持することで、将来体外受精時に、38歳時点の出産率を維持できる可能性があります。 |
病気や治療による不妊リスクに備えられる | 病気や治療によって将来妊娠が困難になる可能性がある場合、卵子凍結は将来の妊娠の可能性を確保するための備えとなります。 |
心理的な負担軽減 | 将来の妊娠への不安を軽減し、より穏やかな気持ちで仕事やプライベートに集中できる可能性があります。 |
卵子凍結のデメリット・リスク|38歳が特に注意すべき点
卵子凍結にはメリットだけでなく、デメリットやリスクも存在します。特に38歳は、卵子の質の低下が顕著に現れる年齢であるため、十分な理解が必要です。
デメリット・リスク | 詳細 |
---|---|
費用 | 卵子凍結には、採卵、凍結、保存、融解、体外受精などの費用がかかり、高額になる可能性があります。 |
採卵時の身体的負担 | 採卵には、注射によるホルモン治療や卵巣への刺激、採卵手術に伴う痛みや腫れなどの身体的負担が伴います。 |
薬剤による副作用 | ホルモン剤を使用するため、吐き気、むくみ、情緒不安定などの副作用が起こる可能性があります。 |
卵子の凍結・融解による損傷 | 凍結・融解のプロセスで、卵子が損傷を受ける可能性があります。 |
妊娠率の保証がない | 卵子凍結は妊娠を保証するものではなく、凍結卵子を用いた体外受精でも妊娠に至らない可能性があります。年齢が高いほど妊娠率は低くなります。 |
流産リスク | 高齢出産のリスクとして、流産率が高まる可能性があります。 |
リスクを最小限にするための対策|クリニック選びの重要性
卵子凍結のリスクを最小限にするためには、信頼できるクリニック選びが非常に重要です。以下のような点を考慮して、クリニックを選びましょう。
- 医師の経験と実績:多くの卵子凍結の施術実績を持つ医師がいるクリニックを選びましょう。
- 最新の設備と技術:最新の機器や技術を導入しているクリニックを選ぶことで、成功率の向上やリスク軽減が期待できます。
- 丁寧なカウンセリング:不安や疑問を解消できるよう、丁寧なカウンセリングを行ってくれるクリニックを選びましょう。
- 透明性のある料金体系:事前に費用を明確に提示してくれるクリニックを選び、追加費用が発生しないよう確認しましょう。
- 患者さんの口コミや評判:インターネット上の口コミや評判などを参考に、クリニックを選ぶ際の参考情報としましょう。
複数のクリニックを比較検討し、自分に合ったクリニックを選ぶことが大切です。不安な点があれば、医師やスタッフに遠慮なく質問しましょう。
後悔しないためのクリニック選び|38歳が重視すべきポイント
38歳で卵子凍結を検討する際、クリニック選びは非常に重要です。適切なクリニックを選ぶことで、成功率の向上、安心できる治療、そして精神的な負担軽減に繋がります。ここでは、38歳の方がクリニックを選ぶ際に特に重視すべき3つのポイントを解説します。
実績・経験豊富な医師がいるクリニックを選ぶ
38歳は、加齢による卵子の質の低下が懸念される年齢です。そのため、年齢に応じた適切な治療プランを提案し、高い成功率を誇る医師を選ぶことが重要です。以下のような点をチェックしましょう。
チェックポイント | 具体的な確認方法 |
---|---|
年間の卵子凍結件数 | クリニックのホームページやパンフレット、説明会などで確認できます。件数が多いほど、経験豊富である可能性が高いです。 |
38歳以上の女性の凍結・融解成功率 | 具体的なデータの開示を求めることが重要です。成功率が高いクリニックほど、技術力と経験が豊富であると言えるでしょう。 |
医師の専門性・資格 | 日本生殖医学会専門医などの資格の有無を確認しましょう。専門医は高度な知識と技術を持っています。 |
医師の経歴・実績 | ホームページやパンフレットに医師の経歴や実績が記載されているか確認しましょう。論文発表や学会発表なども参考にできます。 |
これらの情報を比較検討し、38歳女性の卵子凍結に豊富な実績を持つ医師がいるクリニックを選ぶことが大切です。 医師との面談で、不安や疑問を解消できるかどうかも重要な判断材料となります。
最新の設備・技術を導入しているクリニックを選ぶ
卵子凍結の技術は常に進化しています。最新の設備や技術を導入しているクリニックを選ぶことで、より高い成功率と安全性を実現できます。以下のような点をチェックしましょう。
チェックポイント | 具体的な確認方法 |
---|---|
胚培養室の設備 | 胚培養室の清潔さや、培養液の質、温度管理などの徹底度合いを確認しましょう。最新の設備は、卵子の質を維持し、受精卵の発生率を高める上で重要です。 |
ホームページやパンフレット、説明会などで、クリニックが導入している設備や技術について詳しく確認しましょう。 不明な点は、医師やスタッフに直接質問することをお勧めします。
親身なカウンセリングでサポートしてくれるクリニックを選ぶ
卵子凍結は、人生における大きな決断です。不安や疑問を抱えている中で、親身になって相談に乗ってくれるクリニックを選ぶことは、精神的な負担を軽減する上で非常に重要です。以下のような点をチェックしましょう。
チェックポイント | 具体的な確認方法 |
---|---|
カウンセリング体制 | 初回相談の予約が取りやすいか、相談時間は十分に確保されているかを確認しましょう。医師や看護師だけでなく、専任のカウンセラーがいるクリニックも安心です。 |
説明の分かりやすさ | 専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明してくれるかを確認しましょう。疑問点に対して丁寧に回答してくれるかどうかも重要です。 |
アフターケア体制 | 治療後も、相談できる体制が整っているかを確認しましょう。不安なことがあれば、いつでも相談できる体制は心強いものです。 |
複数のクリニックでカウンセリングを受けて、自分にとって一番安心できるクリニックを選ぶことをお勧めします。 医師やスタッフとの相性も重要な要素です。 安心して相談できる雰囲気かどうかを重視しましょう。
卵子凍結後の未来|40代での妊娠・出産、子育て
40代での妊娠・出産のリスクと注意点
卵子凍結によって将来の妊娠の可能性を広げることができても、40代での妊娠・出産には、若い年齢と比べて様々なリスクが伴います。年齢による卵子の質の低下だけでなく、母体の健康状態も考慮する必要があります。
具体的には、以下のリスクに注意が必要です。
リスク | 注意点 |
---|---|
流産率の上昇 | 40歳を過ぎると流産率が上昇することが知られています。妊娠継続のための適切なケアと定期的な検査が重要です。 |
染色体異常の増加 | 高齢出産では、ダウン症候群などの染色体異常のリスクが高まります。羊水検査などの出生前診断を検討することも必要です。 |
妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病のリスク増加 | これらの合併症は、母体と胎児の健康に悪影響を与える可能性があります。妊娠中は、定期的な健康チェックと適切な管理が不可欠です。 |
早産・低体重児出産のリスク増加 | 40代での出産では、早産や低体重児出産のリスクが高まるため、出産後の新生児ケアについても十分な準備が必要です。 |
妊娠・出産に関連する合併症のリスク増加 | 高齢出産は、妊娠中や出産時に様々な合併症を引き起こすリスクが高まります。そのため、信頼できる医療機関での適切なケアを受けることが重要です。 |
これらのリスクを軽減するためには、妊娠前に健康状態をしっかりと確認し、妊娠中も定期的に医師の診察を受けることが重要です。また、健康的な生活習慣を心がけ、ストレスを軽減する工夫も大切です。
40代で子育てをする上でのポイント
40代で子育てを始めることは、体力や経済的な面で若い世代と比べて負担が大きくなる可能性があります。しかし、年齢を重ねたからこそ得られる経験や余裕を生かし、充実した子育てをすることも可能です。
40代で子育てをする上でのポイントを以下にまとめました。
ポイント | 具体的な方法 |
---|---|
体力・健康管理 | 十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動を心がける。定期的な健康診断も重要です。 |
経済的な準備 | 子育てにかかる費用を事前にシミュレーションし、計画的に貯蓄を行う。必要に応じて、育児支援制度を活用する。 |
家族・友人・社会からのサポート | 周囲の協力を得ながら子育てを進める。育児サークルやコミュニティに参加するのも良いでしょう。 |
自分の時間確保 | 育児に追われる毎日の中でも、自分のための時間を確保し、リフレッシュする時間を大切にする。 |
心構え | 年齢を重ねてからの出産・子育てには、若い世代とは異なる喜びや苦労があることを理解し、柔軟に対応していく心構えを持つことが重要です。 |
卵子凍結後のライフプラン設計の重要性
卵子凍結は、将来の妊娠・出産の可能性を広げるための手段の一つですが、あくまで選択肢の一つです。卵子凍結を行うかどうかの決断は、個々のライフプランと深く関わっています。
ライフプランを設計する際には、以下の点を考慮することが重要です。
- 妊娠・出産時期の希望
- キャリアプランとのバランス
- パートナーとの将来設計
- 経済的な負担
- 健康状態
これらの点を総合的に検討し、自分にとって最適な選択を行うことが大切です。必要に応じて、医師や専門家への相談も有効です。
38歳からの卵子凍結に関するよくある質問
38歳で卵子凍結をするのは遅いですか?
38歳で卵子凍結をするのは遅いというわけではありませんが、年齢が上がるにつれて卵子の質が低下し、妊娠率が下がることは事実です。そのため、できるだけ早い方が良いとされていますが、38歳でもまだ十分に質の良い卵子を採取できる可能性があります。重要なのは、ご自身の状況と将来の希望を踏まえ、医師と相談して最適な判断をすることです。30代後半でも、卵子凍結によって将来の妊娠の可能性を高めることができるケースは多く存在します。AMH検査で卵子の残存数を調べたり、医師と相談して、ご自身の状況に合わせた最適なプランを立てることが大切です。
卵子凍結の痛みはどのくらいですか?
卵子凍結における痛みは、個人差が大きく、また、どの段階の痛みを指すかによっても異なります。採卵時の痛みは、局所麻酔や静脈麻酔を使用することで軽減できます。注射による痛みは、個人差がありますが、我慢できないほどの痛みではないと感じる方が多いようです。排卵誘発剤による副作用として、卵巣の腫れや腹痛を感じる場合もありますが、これも程度は様々です。痛みへの不安がある場合は、医師に相談し、適切な麻酔や対処法について相談しましょう。グレイスバンクのアンケート調査では、痛みのレベルを5段階で評価した際に、レベル2と答えた方が最も多く、1〜3と評価した方が約6割を占めていました。痛みは個人差があるため、必ずしも強い痛みを伴うとは限りません。
卵子凍結はどのくらい時間がかかりますか?
卵子凍結にかかる時間は、個人差やクリニックの状況によって異なりますが、大きく分けて以下のステップがあります。
- 初診相談・検査:問診、超音波検査、血液検査(AMH検査など)を行い、卵子凍結の可能性や適切な治療法を検討します。数回の通院が必要になる場合もあります。
- 排卵誘発:注射や薬で卵胞を育て、複数個の卵子を採取できる状態にします。この期間は数週間かかります。
- 採卵:卵巣から卵子を採取する手術です。局所麻酔または静脈麻酔を使用します。手術時間は10分程度ですが、術後の安静時間が必要になります。
- 凍結:採取した卵子を凍結保存します。
これらのステップを踏まえると、全体で数週間から数ヶ月かかる場合もあります。通院頻度やスケジュールは、医師と相談して決められます。仕事との両立について心配な場合は、クリニックに相談し、可能な限り柔軟に対応してもらえるようお願いしましょう。
凍結した卵子はどのくらい保存できますか?
凍結した卵子の保存期間は、クリニックによって異なりますが、一般的には50歳前後まで保存可能です。ただし、保存期間中は、毎年の更新手続きや費用が必要となる場合が多いです。長期保存を希望する場合は、クリニックに確認し、費用や手続きについて詳細を確認しておきましょう。また、保存期間中でも、卵子の状態や自身の状況に応じて、医師と相談しながら保存継続の可否を判断する必要があります。
まとめ|38歳からの卵子凍結、まずは専門医への相談を
本記事では、38歳からの卵子凍結について、成功率、費用、メリット・デメリット、クリニック選び、そして将来の妊娠・出産・子育てまで、多角的に解説しました。
38歳という年齢は、卵子の質や数の減少が顕著になる時期ですが、決して卵子凍結が不可能な年齢ではありません。多くの女性が、キャリア、パートナーとの将来設計、将来の選択肢の確保といった理由から、38歳で卵子凍結を決断しています。
しかし、卵子凍結は決して簡単な決断ではありません。費用やリスク、そして将来的な妊娠・出産への影響など、慎重に検討すべき多くの要素があります。そのため、この記事でご紹介した情報を参考に、ご自身の状況をしっかりと把握し、不安な点があれば、信頼できる医師や専門家とじっくり相談することが重要です。
まずは、不安や疑問を解消し、ご自身にとって最適な選択ができるよう、一歩踏み出してみましょう。専門医との相談を通じて、将来の選択肢を広げ、より明るい未来を築くための第一歩を踏み出してください。
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名倉 優子 なぐら ゆうこ
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